人を惹きつける2つの力:「本気」と「笑顔」〜アメリカと日本・被災地をつなぎ、踊る男の話。

今年は頼もしい若者との出会いがとっても多い。


5月17日、HOPE100の事務局宛に1通のメールをもらった。テキサス工科大の大学院に通っていて、現地で復興支援の活動をした、今は、夏休みで帰国中、何かHOPE100でも協力できたらというメールだった。そのメールに何か他とは違う「熱意」を感じて、「すぐ会って話そう」ということになった。その男、梅原洋陽(うめはらひろあき)、25才。笑顔満点の男だった。


3.11、彼は留学先のテキサスにいた。「いてもたってもいられなくなって」彼は、留学先の大学先で募金活動を始めた。最初は募金箱を持って、街頭に立っていたけれど、ただ募金を続けるだけでは飽きられてしまうと、「和」テイストの企画・イベントを次々に起こして、募金を集めた。その金額、1.3万ドル。彼とその仲間が動かなければ実現できなかった数字だ。被災地の力になるのに、被災地からの「距離」は関係ない。彼の話を聞いて、つくづくそれを感じた。


そんな彼といろいろ話をしていたら、HOPE100の「100」という数字に何かインスピレーションを感じてくれたようで、仲間に呼びかけて日本で、すぐさま新しい活動を始めた。それが、


第柔人(だいじゅうじん)


「中島さん、100人で100回踊ることにしました!」と彼は笑顔で報告してくれた。


第柔人が活動しているのは主に2つの活動。1つは踊ることで一致団結すること、みんなで元気になること。そして、もう一つは、自分たちに何ができるかを考える場を提供すること。メッセージビデオが心に沁みる。



その後、いつか被災地で被災地の人と一緒に踊るんだと言った彼は、その目標を先週末、早々に実現させた。何度か被災地に入りボランティア活動もしているが、この度、石巻で、踊ってきたという。ソーラン節、彼らより上手く踊るグループはたくさんいると思う。でも、被災地の力になりたい、その気持ち一心で踊る彼らのソーラン節は、僕らの心を打つものがある。伝わるのは、技術じゃない想いだ。


見て欲しい。その場でいあわせた人たちと踊る姿を。そして、被災地の人たちと避難所で踊る姿を。彼らの踊りには、僕らが忘れていた何かを思い出させてくれる。


上が石巻で踊った様子。そして、下は初めてみんなで踊った、茅ヶ崎での様子。茅ヶ崎のビーチで踊った方が一体感は間違いなくあるけど、一つになることの大切さを思い出させてもらった。


思いっきり、声を出すこと。一緒に汗をかくこと。笑うこと。一見、復興支援から遠くみえなくもない、「踊る」という行為。でも、純粋な行為のその中に、いろいろと大事なものが隠れているなあと思う。



第柔人のキャッチフレーズは、『Japanをどっこししょ!』


彼らは、とことん本気だ。
本気の人の周りには、必ず人が集まってくる。


そして、彼らがいるところにはいつも笑顔がある。
笑顔の周りには、必ず人が集まってくる。


本気と笑顔は人をつなぐ大事な力だ。


留学先では日本語の先生でもある彼は、踊る姿をアップして、英語でアメリカの知り合いたちに発信している。そう、彼の活動に、国籍も性別も年齢も何も関係ない。


梅原洋陽、つなぐ男。
これからも注目し、応援したいと思う。


追伸

もうすぐアメリカに戻ってしまう彼と、その前に何かコラボしたいなあと思って実現したのが、来週末8/6(土)のHOPE100イベント。【踊ることで復興支援に関わる!?「一緒にソーラン節を踊ろう!ワークショップ」(協力:第柔人) 】。この機会に一緒に踊りたい!という方は、ぜひご参加を。また、夜の「HOPE100神宮外苑花火大会 大交流会」に参加すると、彼らの演舞を生で観られます。