2011年7月21日14時10分
衆院復興特別委員会の民主、自民、公明の理事が、事故時に電力会社が無限の責任を負う原子力損害賠償法(原賠法)の改正を進めることで大筋合意した。21日午前の協議で、東京電力福島第一原発事故の賠償を国が支えるための「原子力損害賠償支援機構法案」を修正して成立を目指すことを確認、原賠法改正の必要性も認めた。
原賠法は電力会社に対し、事故が起きた際は過失の程度などを問わずに無限の賠償責任を負わせるとしている。福島の事故では、数兆円に達する見通しの負担を東電が背負いきれず、資金繰りなどを支える機構を設けることになった。
機構法案の修正協議の過程で、今後の事故に備えるため、損害賠償の前提となる原賠法を改める必要があるとの認識で一致。負担に上限を設けるなどの改正を一定期間で進めることを、機構法の付則や付帯決議で定める方向で調整する。
機構法の修正では、国の責任を明確化する文言を条文に入れることで原則合意した。週内の最終合意をめざす。(中川透)