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東京女子医大病院(東京都新宿区)で平成26年2月、当時2歳の男児が顎のリンパ管腫の手術を受けた後に鎮静剤「プロポフォール」の過剰投与で死亡した事件で、両親が28日、手術を担当した耳鼻咽喉科の医師2人に1億5千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
同日、都内で記者会見した男児の父親は「あんな元気な子供がなぜ亡くなることになったのか」として、「病院は何があったのか教えてくれない。法廷の場で直接、関わった医師から真相を聞きたい」と話した。
両親が訴えるのは手術の執刀医と、手術で助手を務めた後に主治医となった2人。訴状では、2人は両親に鎮静剤の投与を伏せたまま男児の手術を承諾させたほか、手術後の安全管理を放置し、男児の異常に対処しなかったことなど注意義務違反があるとしている。
事件をめぐっては、厚生労働省が昨年6月、東京女子医大病院について高度医療を提供する特定機能病院の承認を取り消し、警視庁捜査1課が業務上過失致死容疑で捜査している。
東京女子医大病院は「ご遺族の判断なので、大学としてコメントは控えさせていただく」としている。