ショートスリーパー

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ショートスリーパー(short sleeper)とは、短い睡眠時間で健康を保っていられる人間のことであり、短眠者(たんみんしゃ)ともいう。

概要[編集]

一日の平均睡眠時間は7-8時間程度が健康的とされるが、6時間未満でも生活できる人間がいる。

ナポレオンエジソンは4時間、フランツ・ヨーゼフ1世は3時間[1]しか眠らなかったという説があるが、真偽のほどは不明である。

ショートスリーパーで、日本の芸能人である武井壮は、2時間の睡眠が通常の人の12時間睡眠に匹敵する程のレム睡眠の少なさと言う特殊な体質の為、物心が付いてから4時間以上の睡眠を取ったことが無いということが番組の検証[要検証]で明らかとなっている[要出典]

逆に、長時間の睡眠を要する人間のことを、ロングスリーパーという。

特徴[編集]

ショートスリーパーは、平均的な睡眠時間(7-8時間)の人間と比べて、レム睡眠が圧倒的に少ない。ノンレム睡眠の時間はほとんど差が無い。その為、通常の人よりも睡眠時間が短くても、特段不調を訴えることはないとされる。睡眠専門医の多くは、睡眠時間は遺伝子で決められているため、睡眠時間を縮めることは不可能だと指摘している。年齢によっても睡眠時間は変わることがあり、若い時は睡眠時間が長く、高齢になるにつれ短くなる傾向がある。睡眠サイクル(体内時計)が乱れると、睡眠時間が長くなることがある。季節でも睡眠時間に変化はあり、夏は冬より短くなる傾向がある。

ショートスリーパーの発言[編集]

8時間練習するとするだろう、仕事に8時間必要だな、それにちょっと遊ぶ時間もいる。だから3時間以上寝ていたら練習できないぞ — 『澤井健一の遺産 太気拳で挑む』高木康嗣著 福昌堂 P40より
  • 星一がエジソンに会った時の会話
星「あなたはどうしてそんなに発明が出来るのでしょうか?」
エジソン「考えれば誰でも出来る」
星「考える時間をどうして生み出しているのですか?」
エジソン「寝なければ8時間あるじゃないか」
星「どうして寝ないことが出来るのですか?」
エジソン「それは食物を少なくすれば出来る」
—  『健康への道』二木謙三著 致知出版社 P296より
「人間は二時間寝れば沢山だ」「那破烈翁は四時間しか寝なかつたさうだが、四時間寝るのを豪がる事は無いさ」
—  内田魯庵「鴎外博士の追憶」より[1]

不眠症との違い[編集]

ICSDでは、提案段階の分類に、Short Sleeper(307.49-0)に分類されている。不満を訴えることはないと記載されている。

日中の苦痛がある場合に不眠症である[2]。『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM-IV-TR)の原発性不眠症の鑑別診断の項に、疲労や集中力の低下などの症状がない場合には、短時間睡眠者であり不眠症ではないとしている[3]。その場合には、正常な短眠者である[2]

出典[編集]

  1. ^ “ドナウ川に抱かれた音楽の都 オーストリア・ウィーン”. BS日テレ「世界水紀行セレクション」 (日本テレビ放送網). (2013年2月6日). http://www.bs4.jp/w_mizu_selection/onair/41/ 2018年8月7日閲覧。 
  2. ^ a b アレン・フランセス『精神疾患診断のエッセンス―DSM-5の上手な使い方』金剛出版、2014年3月、187頁。ISBN 978-4772413527 
  3. ^ DSM-IV-TR §原発性不眠症-鑑別診断

関連項目[編集]