米国務長官が来週にも来日 震災対応で協力表明へ
【ワシントン=中山真】クリントン米国務長官が近く日本を訪問する方向で検討していることが6日分かった。複数の日米関係筋が明らかにした。早ければ来週後半にも実現する見通しで、東日本大震災による災害復興や福島第1原子力発電所での事故対応で全面協力を表明する方針だ。
国務長官は14~15日にベルリンで開く北大西洋条約機構(NATO)の外相級会合に出席する予定で、その後日本を訪れる案が浮上。菅直人首相や松本剛明外相らと会談する方向で調整中だ。
東日本大震災への対応を巡っては米政府は約2万人の兵員や20隻以上の艦船を投入するなど、在日米軍と自衛隊の連携が加速している。国務長官は外相会談などを通じて、こうした日米両政府の緊密な連携をアピールする考えだ。
日米両政府は4月末からの大型連休に外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)をワシントンで開く方向で調整。ただ、震災への対応で北沢俊美防衛相の訪米が難しいことなどから延期案も浮上しており、長官の早期訪日の検討はこうした日本側の事情に配慮した可能性もある。