こんばんは、静岡県立大学4年の湯浅雄偉です。

当活動は16日(水)を持ちまして日本赤十字社と日本財団CANPANプロジェクトに寄付することといたしました。

当活動はたくさんの方の善意とご協力に基づいて継続しているものですので、その決定経緯をお知らせすべきと思い、この記事を書くことにしました。

よろしくお願い申し上げます。

【募金の寄付先について】
募金の寄付先は大まかに「義援金(義捐金)」と「活動支援金」に分かれます。

義援金(義捐金)」は主に日本赤十字社を窓口に義援金配分委員会が被災状況や世帯状況を鑑みた配分基準をもとに被災者(世帯)の方々の申請によって直接わたります。
・阪神淡路大震災の時の配分結果は災害義援金の調査報告書(P9・P24)に詳しいです。
・宮城内陸地震の時の配分結果はコチラ
どちらも各被災状況により何件支給したかが載っております

なお義援金は日本赤十字社をはじめ、報道機関、小売店、コンビニ各社、大学、地方自治体、各種ウェブサイト等多様な入り口がありますが、出口は殆どが義援金配分委員会を通じて被災者に渡るようになっております。
$静岡大学・静岡県立大学学生有志による東北地方太平洋沖地震復興支援募金ブログ-赤十字社「義援金について」
http://www.jrc.or.jp/saigai/about/gienkin/index.html

※これまでの災害と異なり、「水害」と「広範な被害地域」ですので、事態の把握に時間がかかることが予想され、この義援金の配分も遅くなるのではという見立てです(湯浅)


活動支援金」は実際に現地で被災された方々の支援を行っている市民団体に直接寄付するか、基金を通じて複数の市民団体へ寄付する方法があります。

現在、現地を支援している市民団体で、寄付受付をしている団体は以下のウェブサイトが詳しいです。

Think the earth
イーココロ!

基金を通じて複数の市民団体へ寄付するものとしては以下があります。
Think the earth
$静岡大学・静岡県立大学学生有志による東北地方太平洋沖地震復興支援募金ブログ
日本財団CANPANプロジェクト東北太平洋沖地震支援基金
$静岡大学・静岡県立大学学生有志による東北地方太平洋沖地震復興支援募金ブログ
中央共同募金会(義援金もあり)
$静岡大学・静岡県立大学学生有志による東北地方太平洋沖地震復興支援募金ブログ

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以上の寄付の仕方【義援金/活動支援金】を踏まえて、主な寄付受付団体を以下2つの軸でマッピングし、考慮の末寄付先を決定致しました。
・時間軸
短期:短期的な支援に寄付を活かす
中長期:中長期な支援に寄付を活かす
・寄付の活用軸
ある程度限定したニーズを持つ被災者
公平分配・広範な被災者


そしてこれまでの情報を共有し当活動に在籍する学生で議論を行いました。
その議論を総括すると以下のようになります。
①中長期的な復興支援ができる
・阪神・淡路大震災、新潟県中越沖地震でも市民の関心は月日を追うごとに下がってしまい募金額は減少を続けた。私たちの集めた募金はある中長期的に復興支援をする団体に活かしてもらいたい。

②お金が集まりにくいが大事な活動をしている団体に!
・赤十字社を窓口とする義援金は多くの人が寄付をしている。ウェブ上ではyahoo!ボランティア(11億円),Gree(1,7億円)Groupon(1,8億円)が既に集まっており、市民団体への集まりは比較すると小規模。
・被災者が広範に渡る結果、各々に渡る見舞金が結局少額になるような寄付の仕方よりは、現地の人たちが復興へ向けて立ち上がる際に必要となるサービスを提供する団体にお金が渡った方が効果的でよいのではないか。

③被災者に直接渡すことができる
・募金に協力していただいた方は、直接被災者に渡るのを期待したのではないだろうか。
・現状は義援金配分委員会を通じた義援金のみ。ほか、特定自治体の被災者に渡る義援金がある。もう少し被災地の全容把握が進めばニーズ別被災者に直接渡る義援金が出て来るかもしれないが、(例:被災児童の奨学金の原資になる募金等)まだ情報はない。(3月19日現在)
④社会的信頼の高い団体

以上のような議論の経過を経て
日本赤十字社と日本財団CANPAN東北地方太平洋沖復興支援基金に決定致しました。
なお、この議論をする前段階においてはNPO法人BrainHumanityが発行する募金マニュアル(P2~3)を参考にしました。

※なお現在、緊急で支援に入っている団体は数多くあり、それら団体に寄付するということも検討されましたが、以下の懸念点があり取りやめました。
1.岩手県・宮城県に入っている団体が多いが、私たちの活動には福島、茨城、千葉の被災状況にも心配を寄せる学生も多く、2県だけで活動する団体に寄付することに踏み切れなかった。
2.寄付先を決めるミーティングを開催した3月16日時点では各団体が活動する各地域の調査段階にあり、具体的にどんな活動をしているかわからず、違いを判断出来なかったため。

以上となります。読みやすいように簡潔なまとめ方をしております。もっと詳しい議論経過を知りたいという方があれば mailto:shizuoka.bokin@gmail.com に、具体的な質問をお寄せいただければと思います。3月16日時点での情報を可能な限り収集した段階での決断ということをご考慮いただければと思います。

私たちは緊急でなんとかしたいという気持ちも強いですが、救援期にあたる今は物資運搬経路や物資の受け入れ先・ニーズの面で私たち学生のグループにできることは少ないです。また人的支援もまだまだ素人には難しい状況であることが様々な媒体から伺えます。そこでいまは私たちにできること=募金活動を懸命にやっております。

当活動は3月22日(火)を除き、3月24(木)まで毎日実施し、同日付けで終了といたします。
それまで静岡のみなさんのご協力をよろしくお願い申し上げます。
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【追記】
日本赤十字社と日本財団CANPANプロジェクトの寄付比率が50:50になった理由について問い合わせいただいたので回答致します。

結論から申しますと、議論を総括した文章にある①~④の点においてそれぞれに良い点がある一方、どちらかの寄付比率を多めにするという判断材料がないため、50:50に致しました。
①は両者が満たします。赤十字社の義援金が実際に支給をするのは多少時間がかかるため、その頃には生活支援費として役立つ。日本財団CANPANプロジェクトは寄付の使途について『社会的弱者に対する支援を長年行ってきた日本財団の強みを活かすため、障碍のある方や在日外国人の方などのいわゆるソーシャルマイノリティの方々をはじめ、学生、子どもたちへの支援にまず使っていく』と述べており、短期的な使い方ではないことが伺えます。

②については文中にて説明しております。
③は赤十字社が満たします。④は両者が満たします。
以上
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湯浅 拝