25年前のあした、チェルノブイリ原発で深甚な事故がありました。この日をこのような状況で振り返ることになるとは、思いもしなかった、と言うのもおかしいし、予測していた、と言うのはもっとおかしい気がします。25年前、私は高木仁三郎さんの原子力資料室の会員になり、それが長らく、2001年に911事件が起こるまで、市民として社会問題に接するたったひとつの窓でした。以来、地震と原発という高木さんの心配を共有はしていたので、チェルノブイリ25年目をどんな思いで迎えるか、にわかには名状しがたいものがあるのです。
フォトジャーナリスト広河隆一さんの大きなテーマは、パレスチナとチェルノブイリと言っていいと思います。広河さんが18年前、チェルノブイリ事故から7年目に現地を取材したテレビニュースの映像を保管し、このたびyoutubeにあげてくださった方がいます。どなたかわかりませんが、感謝のことばもありません。どうぞご覧になってください。なにをもって広河隆一の凄味と言うのかは、見ていただければわかります。広河さんのフォトジャーナリストとしての凄味にも劣らないのが、人間としての凄味です。事故直後に取材に入った時から、人びとの相談に親身に耳を傾け、日本でできる限りのことをする中で91年に立ち上げた「チェルノブイリ子ども基金」(サイトはこちら)は、今なお力強くチェルノブイリの子どもたちを支えています。
映像について、私からはなにも付け足すことはありませんが、これが7年後の福島第一原発周辺の現実となるのでしょうか。今からでも、何をすれば悲劇をすこしでもちいさくできるのでしょうか。
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