10月下旬、エネルギーファームで収穫した種子を絞りました。
栽培条件の違いによる種子の含油率の高低に差はあまり見られませんでした。大体、どれも3割です。他の多くの文献によると、この値は低いようです。4割・5割ぐらいは出るそうです。
生産された種子の量には大きく違いが見られました。高密度、低肥料、高肥料条件では1m2あたり130から160gの油が出ました。他は、80ぐらいで100を切ります。低肥料条件で収量が多いのは疑問ですが、圃場の存在する場所がヒマワリにとって好条件なのかもしれません。

今後、エネルギー収支の詳細を出そうと思っています。


三種類のひまわりの種が入手できたので見た目を比較してみました。
春りん蔵は山梨大学の畑で栽培したものです。種子は他の搾油用種子に比べて大きい。また縦縞模様の存在が特徴です。10kg(乾燥重量)絞ったら2945gの油が出ました。つまり含油率が30%程度です。N・Elバッサム著のエネルギー作物の事典によるとひまわり種子の含油率は40から50%と書かれています。我々の育てたひまわり種子のそれが少ない要因はなにか。たとえば、種子選別の甘さなどが含油率の低さに影響しているかもしれません。
夏りん蔵は水田を畑に転用した畑で栽培しました。水はけが悪いので栽培環境としては悪いと思われます。しかし、よく育ちました。種子は小さく、輪も小さいのが特徴です。まだ絞っていませんが、あまり出てくる油の量は期待できません。ただ、早生なのでナタネとの輪作が可能という利点があります。
ハイブリッドサンフラワーは、山梨県明野の畑で栽培したものです。我々が育てたものではないので現時点では実験的に種子を頂くことはできません。今年も畑に鋤き込まれてしまうでしょう。北海道農業試験場の栽培実験によると油は春りん蔵並にとれるようです。含油率は40から50%くらいだそうです。見た目の特徴は尻が平らであり、縞模様がまったくないことです。真っ黒で細かい毛がたくさん生えています。味はこれが一番いいようです。大量の油を含むので春りん蔵と同様に食べすぎには注意ですが。

今後、夏りん蔵を絞り、油がどれくらいとれるか、また、春りん蔵の栽培条件の違い(ばらまき、高密度、低密度、肥料濃度高・低)による含油量の差を比較したいと思います。11月上旬までにはデータが出せると思います。

本日は、県内県外から合計50名ほどのお客様を山梨大学に招いてイベントを行いました。イベントは、午前中ヒマワリの収穫、午後バイオ燃料精製実験という内容でした。
午前、午後ともに、お客様のご協力のおかげでうまく進行しました。先生方の協力にも感謝しております。
では、そのイベントの写真をいくつか紹介いたします。


多くの方が集まってくださいました。


ヒマワリの頭(花部)をハサミできります。


茎は鎌できります。写真は刈り払い機。


採った花部は手で種子を取り出します。大変な作業です。


午後のBDF精製実験です。ヒマワリ油にメタノールとKOHを加えて60度の環境でそれをBDFとグリセリンにします。加えるメタノールは化石燃料に依存しているため大きな問題です。BDF生産には添加せねばならないもの、廃棄物としてのグリセリンなど、考えねばならない課題が多くあります。あらゆるファクターを考えることの重要性も今回の実験からわかると思います。


静置させた後の様子です。上澄みがBDF、下側に沈殿しているのがグリセリンです。


上澄みのBDFだけを取り出します。慎重に取り出さないとグリセリンと混ざってしまいます。


廃油からつくるとこうなります。できるBDFもグリセリンも汚れています。このグリセリンの処理は大きな問題です。


できたBDFによって動いた小型ディーゼルエンジン。ちゃんと動いています。エンジンから出てくる煙の匂いも独特です。てんぷらが焦げたような匂いです(感じる匂いの個人差はあります)。


種をまくところから始まったBDF生産。今日、エンジンにいれて動かしたのでひとつのサイクルがやっと完結しました。今日、エンジンから出て行った二酸化炭素はまた世界のどこかのヒマワリに吸収されるかもしれません。
ただ、我々が考えねばならないことは、炭素の循環だけではありません。もっとも重要なのは、あらゆるファクターを発見しどのような循環を考える必要があるのか、同系統の循環の中でどの循環が最善なのか、また社会がどういうシステムになったらそれらが有効になるのかなどを考えることです。
それを考えるためには、知識と鋭い感性が必要であると私は思っています。今日、来ていただいたお客様は渦巻く知識と鋭い感性をもっておられると思います。本当に大切なことにいち早く気づき、それに興味をもち、探求していこうとする心があることを感じます。それがあったからこそイベントに参加してくださったのだと私は確信しております。本日のようなイベントに今後も参加することによって、知識はどんどん増えて、鋭い感性と合わさり、素晴らしいアイデアが泉のように生まれてくるでしょう。私もそうなるように努力したいと思います。
本日はありがとうございました。またの参加をお待ちしております(本日のようなイベントはまた行う予定です)。





播種後77日の様子です。花期は終了です(写真上)。これから種子が熟してきます。15日〜20日後には登熟し収穫です。いよいよ我々は太陽の缶詰といわれている植物油脂を入手できるのです!とても楽しみです。
この時期の種はまだ水分も多く触るとぷかぷかしています(写真中上)。
種子は花柱の根元に隠れています(写真中下)引っ張ると簡単に採ることができます。
わき芽から花が咲いている株もそれほど珍しくありません(写真下)。それぞれの花は小さいですが、ちゃんと種子はついています。



播種後62日の様子です。満開です。ほぼ予定通りの成長です。ただ、出芽が遅かったぶん若干開花が早いような気がします。あとは、受粉、結実し、品質の高い種子がつくことを願うだけです。



播種後56日の様子です。一部では花が咲いています。普通は播種後60日程度で開花するので数日後にはほとんどのヒマワリが開花するでしょう。



播種50日後の様子です。高さは大体140cm。
肥料濃度の違いによる生育差(写真下)。左側は肥料濃度が基準値の0.6倍。右側が基準値の2倍です。肥料濃度の濃いほうが葉の色が濃緑です。また葉の大きさ、厚さにも若干の違いが認められます。この違いが種収穫量にどれくらい影響するのか、大変興味深いものです。



カメムシ
播種43日後の様子です。ここまで大きくなれば全く手はかかりません。高さは100cmを超えています。一週間で3,40cm成長します。ひまわりの凄まじい成長力を感じることができます。
茎の太さも直径で3cm以上あり、まるでサトウキビの様です。
この圃場にはこの種類のカメムシがたくさんいます(写真下)。ひまわりに害はありません。



播種36日後の様子です。成長は極めて順調です。このぐらいまで成長すると一部の雑草には勝てるようになります。高さは60cmくらいで、一週間で2,30cm成長します。


30cm越えも珍しくはない

2009年6月

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