メールやTwitter、Facebook、SMSをチェックしながら、YouTubeのビデオを見まくる。これはやりすぎですが、ネットで息抜きしていないようなフリをするのも、それはそれで虚しくなります。遊びすぎずに多少の息抜きはできるように、バランスをうまく取りたいものです。最近の研究では、インターネットでの気晴らしを「コーヒーブレイク」のように考えると、ストレスも溜まらず仕事もはかどると提案されています。

 雑誌『The New Yorker』のウェブサイトでJames Surowiecki氏が、インターネットでの気晴らしに関する最近の研究について書いていました。その研究では、仕事中の人へボールをパスするビデオを見てもらい、パスの回数を数えてもらいます。被験者のうち何人かは最初にお笑いのビデオを見てもらい、それ以外の被験者には、ボタンを押したらお笑いのビデオが見られる画面を見せながら、そのボタンは押さないように言います。すると、ボタンを押さないようにと言いつけられた被験者の方が、先にお笑いのビデオを見た被験者よりも、はるかにミスが多かったそうです。

なぜ自制心を試されている人たちでは、このような悪い結果が出てしまったのでしょうか? 以前、意志力を試す「マシュマロテスト」について紹介しましたが、人間の自制心は筋肉と同じようなもので、休まずに使い続けると使いすぎの状態になり、力を発揮できなくなるのです。Surowiecki氏は、仕事についても以下のように休憩を勧めています。

20世紀の偉大な発明の一つである「コーヒーブレイク」は、論理的な進化を遂げています。今では考えられないことですが、19世紀では、賃金労働者は立ったままその辺でコーヒーを飲んでいました。しかし、19世紀初頭にBuffaloという会社が、仕事中に短時間の休憩を取る制度を導入。すると19世紀の中頃には、それが会社の重要な習慣となったのです。基本的には、難しい仕事を一旦中断して頭を休ませることが目的ですが、休憩をとることで生産性が保てるのも事実です

皆様は、仕事中に「コーヒーブレイク」ならぬ「インターネットブレイク」は取っていますか? ほんのちょっとの気晴らしのつもりが、気がつくと夢中になってあっという間に時間が過ぎている...といったこともありますが、上手に取り入れられれば良いリフレッシュができ、仕事の生産性も上がるはずです。

適度に「インターネットブレイク」するためのアイデアや、工夫していることなどがあれば、ぜひともコメントで教えてください。

Photo by Dennis Wong.

March Madness and the Cost of Distraction [The New Yorker]

Kevin Purdy(原文/訳:的野裕子)