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電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」 シャープ製Androidフォンからも利用可能に

» 2011年03月02日 18時16分 公開
[宮本真希,ITmedia]
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 シャープのタブレット端末「GALAPAGOS」向け電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」が3月2日、同社製スマートフォンからも利用できるようになった。無料の専用Androidアプリ「GALAPAGOS App for Smartphone」から書籍を購入・閲覧する。

 TSUTAYA GALAPAGOSの利用者はこれまで40〜50代が中心だったが、すでに100万台以上販売しているという同社のスマートフォンをベースに、より若い層にも利用者を広げて「電子書籍市場をもう一段拡大していく」狙いだ。

 専用アプリの配信をAndroidマーケットで始めた。NTTドコモの「LYNX 3D SH-03C」、KDDIの「IS03」と「IS05」(今春発売)、ソフトバンクモバイルの「GALAPAGOS 003SH」「GALAPAGOS 005SH」「DM009SH」の6機種でインストールできる。

 TSUTAYA GALAPAGOSの売りは、新聞や雑誌の最新号が自動配信される「定期配信サービス」。最新号を受信するとスマートフォンのホーム画面にある「ステータスバー」のアイコンでお知らせする。


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 次世代XMDF対応ビューワを搭載し、スマートフォンの小さな画面に最適化した表示を実現しているという。文字をなぞってマーカーをひいたり、辞書検索する機能も備えた。

 タブレット端末からTSUTAYA GALAPAGOSを利用する際はユーザー登録やクレジットカード登録が必要だが、スマートフォン向けには会員登録なしで電子書籍を試し読みできる「ゲストモード」を用意し、手軽に使ってもらえるようにした。

 スマートフォン対応に合わせ、TSUTAYA GALAPAGOSは、1アカウントにつき最大3台までの端末を登録できるようにした。TSUTAYA GALAPAGOSで購入した1冊の書籍をスマートフォンとタブレット端末の両方から閲覧するといったことが可能だ。

 支払い方法はクレジットカードのみだが、今後キャリア課金への対応などを検討していく。同社製スマートフォン以外からも利用できるようにする方針だ。

TSUTAYA GALAPAGOSはどんな人が使ってる?

画像 利用者の傾向

 TSUTAYA GALAPAGOSは、シャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が合弁で昨年12月から展開。当初はシャープ製GALAPAGOSブランドのタブレット端末(10.8型と5.5型の2モデル)向けで、利用者は40代、50代、30代の順に多く、30〜50代の合計で75%を占めるという。

 TSUTAYA GALAPAGOSにアクセスした人のうち約10%が実際に書籍を購入しているという。日本経済新聞の電子版など定期配信サービスを利用したコンテンツや、「もし高校野球のマネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」など紙でも売れている話題の書籍が人気という。

 昨年からこれまでに100万台以上販売したという同社のスマートフォンに対応することで、より若い層にも利用者を広げていく狙い。「電子書籍市場の創出に取り組んできたが、スマートフォンをベースにもう一段拡大していきたい」と、同社ネットワーク事業推進本部の松本融商品企画担当チーフは意気込む。

 同社の千葉徹ネットワーク事業推進本部長は、電子書籍配信を始めとするクラウドサービス分野について「海外企業の台頭が著しい」が、「日本のメーカーが培ってきた技術力や極め細やかさを生かして、きらりとひかるオンリーワンサービスを目指していきたい」と話している。

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