ファイナンシャルアカデミー「お金の教養フェスティバル」での
竹中平蔵さんのお話つづき
昨日はダボス会議からの3つのメッセージをご紹介しましたが、
それを受けて、「2011年日本はどうなるか」について。
日本は2010年3%の成長、これってそんなに悪くない。
なぜなら、財政ばらまきをやったからだ。 つまり、目の前は
悪くなくても将来に対して閉塞感があるというわけ
これが株価に影響する。株価というのは、企業が将来どれ
だけ儲けるかを現在に割り引いたものだからだ。
だから、USは昨年2%強の成長ながら株価は11%アップ。
日本は3%成長なのに、株価は3%ダウン。
大枠で日本(民主党)は何が間違っているのか、を3つ
マニフェストそのものが論理的に破たんしている
特別会計から17兆ムダを削る、と言って実際のフローで
削れたのは1.7兆。 で、子ども手当は5.6兆必要。
未成熟な政権交代をしてしまった
政権交代そのものは必要だったが、前政権を全否定してしま
った。 前政権のいいところはうまく引き継ぎ、自分たちの
フレーバーをきちんと出す。 英・ブレア首相みたいにね。
マクロ経済管理という概念がどこかへ行ってしまった
経済と財政を大きな目でみて、どういう政策を取るべきか、
が分かっている人はいない。 たとえば需給GAPは20兆ある
が、政策でどう埋めるか、考えている人はどこにもいない。
またデフレ放置で消費税など上げたら、ガタガタになる。
財政問題は増税ではなく、いかに経済をよくするか、という
マクロの問題なのだ。
でー、今年は株価はそこそこ上がりそう、でも経済は
よくならない。 企業が本格的なグローバリゼーション
をやって、株価が上がっていくだろうから。
たとえば、パナソニックショック、新入社員1,300人のうち
1,000人を海外で採用する、なんていうことなのよ
さて、あなたはどうする
構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌/竹中 平蔵
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