急成長する国内PaaS市場、シェアトップはセールスフォース

IDCの調査によると、2013年の国内PaaS市場規模は前年同期比42%増の254億円なることが分かった。ベンダーシェアの1位はセールスフォース・ドットコムだった。

» 2014年11月10日 16時54分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは11月10日、国内Platform as a Service(PaaS)市場の2013年実績と2018年までの予測を発表した。

 これによると、2013年の市場規模は前年同期比42.4%増の254億3800万円となった。また、ベンダーシェアは1位がセールスフォース・ドットコム、2位がアマゾン、3位がマイクロソフト、4位がグーグルだった。今後も高い成長が続くと予測され、IDCは2018年の市場規模は969億6400万円、2013年〜2018年の年間平均成長率を30.7%としている。

 IDCではPaaS市場を4つのセグメント――DBaaS(Database as a Service)、APaaS(Application Platform as a Service)、BPMaaS(Business Process Management as a Service)、IPaaS(Integration Platform as a Service)――に分類している。

 2013年の市場規模をセグメント別にみると、DBaaS市場は113億1300万円(前年比成長率46.4%)、APaaS市場が120億6300万円(同39.5%)となり、この2つがPaaS市場全体の9割を占めた。現時点でPaaS市場は純粋なアプリケーションプラットフォームとしての需要が中心であり、クラウド間やクラウドとオンプレミスなどシステム間のインテグレーションの場面で用いられるBPMaaSやIPaaSの市場は大きくないとしている。

 今後についてIDCは、社内スタッフのスキル不足、投資利益率(ROI)や障害時のリスクの見積りの難しさなど、PaaS導入に際しての課題を指摘している。普及にはこうした課題を解決する支援の拡大が重要とされ、提供ベンダーが増える中での差別化要素になると指摘している。

国内PaaS市場セグメント別売上額、2013年までの実績と2014年〜2018年の予測(IDC Japanより)

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