情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

「沖縄米軍基地従業員を復職させよ」高裁那覇支部が涙の出る判決!~マスメディアはどう報じるのか?

2010-12-08 00:21:31 | 有事法制関連
 今日、きっと、泣くな…、そう思った。沖縄密約事件の判決の時のような興奮が体を満たしている。朝日新聞によると、【沖縄の米軍基地従業員が、基地内の秩序を乱したとして解雇されたのは不当だとして、従業員を雇って米軍に提供する立場にある国に、雇用契約の確認などを求めた訴訟の控訴審判決が7日、福岡高裁那覇支部であった。橋本良成裁判長は、「(基地従業員の)発言の内容などにかんがみて制裁解雇は重きに失し、解雇権の乱用に該当する」として、解雇を無効とした一審判決を支持し、国の控訴を棄却した】(http://www.asahi.com/national/update/1207/SEB201012070005.html)。

 しかし、この事件は、二度ほどお伝えしたとおり、【ただ、日米地位協定に基づく基地従業員の雇用に関する日米間の協約では、解雇無効判決が確定しても、在日米軍は「安全上の理由」で復職を拒めることになっており、復職のめどは立っていない】(上記朝日)という問題がある。

 このため、裁判所は国に復職の方向での和解を迫ったが、国は米側が拒めば復職できないとして、和解を蹴っていたのだ。

     ●詳しくは→「これが、諸機関労務協約だ~日本が米国の属国である証拠」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/26deeb7db753fa221557f59e7570769d)

 
 そこで、高裁那覇支部は、判決文にわざわざ、「したがって、本件が在日米軍が従業員の復職を拒むことができる「軍紀の維持のかく乱を含む安全上の理由による解雇事案」(諸機関労務協約主文第5条c)に該当しないことは明らかである」と明記したのだ。

 つまり、高裁那覇支部は、解雇は、安全上の理由によるものではないことは明らかだから、「日本政府は、在日米軍をきちんと説得して、ちゃんと復職させなさいよ」ということを言っているわけだ。

 まさに、クール!格好いい!しびれる!

 ところが、いまのところ、マスメディアは、この那覇支部判決の眼目部分を報道していない。単に、解雇無効が維持されたということと、それでも諸機関労務協約の関係で復職のめどは立たないということが報道されているだけだ。

 裁判所が渾身で、付記した部分に触れていないのだ。

 それでは、【原告側弁護団の金高望弁護士は「憲法が及ばない植民地的な合意の存在が表に現れた。解雇無効判決が確定したら、政府は米国との協議で原告の復職を強く求めるべきだ」と話していた】というコメント部分の意味合いが薄められてしまう。

 明日から、日本政府と在日米軍の協議が始まる。諸機関労務協約によれば、【議開始の日から30日の期間内に解決に到達しなかった場合には、その従業員は、就労することができない】。

 この30日間で日本が米国の属国かどうか、日本の司法が下した判断を米国が蹂躙するのかどうか、がはっきりする。

 マスメディアは、この30日間、何を伝えるのだろうか…。

 

 



【ツイッターアカウント】yamebun


●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●

【ツイッターアカウント】@BarackObama

【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから


【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.

Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8





【PR】






★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。


最新の画像もっと見る