節約は楽しい」がモットーの、FP山崎(twitter: @yam_syun)です。

「節約が楽しい? ふざけるな! 節約は苦しいものだ!」と思い込んでいる人も多いかと思いますが、そんなこと、法律が決めているわけではありません。思い込みをひっくり返すことができれば、もしかするとぐんぐん節約ができるようになるかもしれません。

節約の実行は、習慣の変革でもあります。何か買い物の習慣を変化させなければ、節約できるお金が生まれないからです。変化を起こすためには、発想の転換が求められます

そこで、頭を切りかえて節約するヒントを紹介したいと思います。特に今回は、「逆転の発想」で節約する5つのマネーハックを、ご紹介したいと思います。

なかなか給料やボーナスの増えない時代です。収入が同じでも使う金額を減らせられれば、差額は手元に残るようになります。苦しいときこそ、真剣に節約と向き合ってみてください。そして「楽しく」節約を考えてみてください。

それでは5つのハックをご紹介します!

 1. 高い買い物でなく小銭の買い物に注意する

高い買い物を避けようとするのが節約の王道だと思っている人は「逆転の発想」をしてみましょう。むしろ少額の買い物に、節約のニーズが潜んでいます

そもそも、1万円以上の買い物なんてそう頻繁にはしないと思いませんか? それに、高額の買い物はじっくりと検討するものです。よほど衝動買いの習慣がない限り、高額の買い物を絞って、節約できる効果はあまりありません。

むしろ「小銭で買うような買い物」のムダを考えてみてください。毎日カフェラテを飲む人は、1ヶ月でみると、11000円もコーヒー代を使っていることになります。もしこれを、缶コーヒーのちょっと高いもの(150円クラス)に置き換えると、6600円の「節約」ができたりします。2日に1回に置き換えても3300円です。

ガム、お菓子、雑誌、夕刊紙、なんでもかまいません。日々なんとなくレジに向かう「100~300円程度」の買い物にこそ「節約」を考えてみてください。意外にあっけなく、月額1万円の節約ができたりするものです。

2. 定期的な買い物を止める

いつも買っているものは必要なものだ、と思っている人は「逆転の発想」が必要です。むしろ、いつも買っているものに節約のチャンスがあるからです。

毎週買っている雑誌を、実はほとんど読んでいなかったり、実は最近必要性を感じていない、なんてことはありませんか? 毎日習慣のようにコーヒーやフリスクを買っていますが、実はなくても仕事に支障なかったりしませんか?

どうしても続けたいものを無理に止める必要はありません(精神衛生上ストレスにもなりますし)。しかし、止めてもいいものを見つけて、その出費をストップできれば節約になります

一番簡単な方法は、「いつも買うものを買わない」ということです。あとからどうしても必要になったら、ほとんどのものは買えますので(雑誌のバックナンバーを取り寄せるなど)、ダメもとで試してみてはいかがでしょうか。

「実は惰性で買っていた」などといったことは、よくありますので、結構節約できるかもしれませんよ。

3. いつもやらないことをやってみる

「新しいことにチャレンジすると節約にならない」と思い込んでませんか? いつもと同じことを続けて、規模を縮小するのが節約だと思っているなら「逆転の発想」が必要です。

例えば、同じ時間帯で生活をし、同じ店に立ち寄って、同じ食生活・消費生活を繰り返して、節約の余地を見つけるのはなかなか大変です。むしろ、時間帯を変えたり、利用する店を変えたりすると、節約のヒントが転がっていたりするものです。

休日は込むからと、平日にしか家電量販店で買い物していない人は、「週末特価」の存在を知らないことになります。閉店前のスーパーを使ったことがなければ「見切り品特価」に出会えません(逆に早起きすれば「朝市特価」のお店に出会えることも)。あるいは、いつもと違うスーパーに足を伸ばすと、激安セールを発見できたりします

昔一度しか買っていない安い商品の味が、もし向上していたとしても、試してみなければ気がつきません。いつも買わない食材が、実は好みかつリーズナブルである、なんてこともありえます。

節約をするときこそ、生活習慣をどんどん変えてみてはいかがでしょうか? 生活の変化も生まれて節約のストレスも和らぎますし、そこでしっかり倹約できれば大成功です。

4. クレジットカードを持ち歩かず現金を使う

現金をたくさん持ち歩くと無駄遣いするから、できるだけ少なく持ち歩く、と考えている人は「逆転の発想」をしてみましょう。現金をしっかり持ち歩くのです。

あまりにも現金を持たなすぎて、結局カード決済をするのは節約になりません。分割払いは金利分損をしますし、カードを使うと現金払いのような「使ったら、減った」という痛みの感覚がないからです(実はお店にとって、お客に無駄遣いをしてもらう良い方法が、カードや電子マネーなのです)。買い物と支払にタイムラグが生じるのも、節約の管理上マイナスです。

きちんと現金をもって、カードは極力使わないくらいが節約には向いています。何より現金を財布から抜き出し、レジで払うという行為そのものが「ああ、今カネを使った」と実感させ、消費を控えさせる要因になるのです。

お金を使う「痛み」をしっかり感じることは、節約のために重要なキーワードだと思ってください。とりあえず、節約月間には電子マネーはやめてみてはいかがでしょうか? 小銭出すのは面倒だから買わない、なんてのも結果として節約になるかもしれませんしね。

5. 使うときは気持ちよくお金を使う

24時間365日、節約のことを考えて暮らすのが節約の王道だと思うのでしたら、これも「逆転の発想」が必要です。

おそらく、毎日節約のことを考えていると、息が詰まってしまうはずです。家計がどうしても切羽詰まっているときは仕方ないかもしれませんが、自分を追い詰めるような節約はできるだけ避けたいものです。

使うときはむしろ気持ちよくお金を使い、締めるところは締める。これが節約のカギといってもいいでしょう。何ヶ月かに一回、あるいは半年に一回くらい、しっかりとお金を使うことはアリだと思います。項目は旅行でも家電製品の買い換えでも、美味しい食事でもいいでしょう。要はトータルで節約できればいいわけです。

あるいは、節約した分を旅行費の捻出に回す、なんて発想から節約をスタートしてもいいかもしれません。結果としてその分、次のボーナスから旅行費を捻出せずにすむわけですから、それはきちんと手元に残るはずです。

ただし、大事なことがひとつ。お金を使うときは、使ったことにしっかり満足してください。「お金を使ったからには、気持ちよく満足する」ことはとても大切です。何せ節約生活しているのですから。

そのためには周到なリサーチをして、お金がムダにならない使い方を真剣に考えましょう。本気でお金の有意義な使い方を考えてみることは、きっと節約にも役立つことでしょう。

逆転の発想で節約するための5つのヒントを、ご紹介しました。節約のヒントは日常生活のあちこちに転がっています。それをぜひ、1つでも捕まえてみてください。

あなたの「逆転の発想」ありましたら、ぜひ、twitter:@yam_syunまで教えてください。お待ちしています。

(山崎俊輔)