自転車を悪者にしないで

 自転車が加害者になる事故が増えています

 自転車は車両です。
 法律に違反して事故を起こせば、刑事責任を問われます。
 相手にケガを負わせた場合、民事責任を問われます。
 そして人間として、道義的責任も問われます。

 (社)日本損害保険協会が作成したパンフレット『知っていますか?自転車の事故 ~安全な乗り方と事故への備え~』に高額賠償の加害事故例が並んでいます。

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◆賠償額 5,000万円
 女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、前方を歩行中の看護師(57歳)の女性と衝突。看護師には重大な障害(手足がしびれて歩行が困難)が残った。
(判例:横浜地方裁判所、平成17年11月25日判決)


◆賠償額 4,043万円
 男子高校生が朝、赤信号で交差点の横断歩道を走行中、旋盤工(62歳)の男性が運転するオートバイと衝突。旋盤工は頭蓋内損傷で13日後に死亡した。
(判例:東京地方裁判所、平成17年9月14日判決)


◆賠償額 3,138万円
 男子高校生が朝、自転車で歩道から交差点に無理に進入し、女性の保険勧誘員(60歳)が運転する自転車と衝突。保険勧誘員は頭蓋骨骨折を負い9日後に死亡した。
(判例:さいたま地方裁判所、平成14年2月15日判決)


◆賠償額 3,124万円
 男子中学生が夜間、無灯火の自転車を走行中、対面歩行の女性(75歳)と衝突。女性には重大な障害(後遺障害2級)が残った。
(判例:名古屋地方裁判所、平成14年9月27日判決)


◆賠償額 2,581万円
 成人男性が夜間、前照灯のないマウンテンバイクで走行中、飼犬を散歩中の短大非常勤講師(71歳)と衝突。短大非常勤講師には重大な障害(後遺障害1級)が残った。
(判例:大阪地方裁判所、平成8年10月22日判決)

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 どれにも共通しているのは、法律に違反していることです。

 自転車だからいいだろう、どうせ捕まらない、そんな考えは今すぐ捨てて、ルールとマナーを守って、安全に走りましょうよ。
 自転車は気軽に乗れて、便利で楽しい乗り物です。そんな自転車を、悪者にしないでください。


TEAM KEEP LEFT
(2011/01/23 投稿)