ライフハッカー編集部 御中

あけましておめでとうございます。

例年のことではあるのは認めますが、年末年始、ついつい調子に乗って暴飲暴食を繰り返してしまいました。

会社も始まり、通常の生活に戻った今、これまでと同じ食生活に戻ろうとしているのですが、胃が大きくなってしまったようでいつも空腹感と共に日々を送っています。どうすれば良いでしょうか? 良きアドバイスを。

空腹支配人より


 

空腹支配人 様

質問ありがとうございます。

この手の空腹問題は、誰しもが共感出来るトピックなのではないでしょうか。特に忘年会、新年会、正月の豪華な料理をたんまりと食べることが習慣となっている日本では、なおのことかとお察しします。今まではこの量で満足出来ていたのにまだ食べ足りない、もっと食べてしまいたいという欲望を沈める方法はいくつもありますので、今回はそちらを紹介していきたいと思います。

■ゆっくり食べる

空腹感や満腹感は胃袋と直結しているかのように思えますが、実はこれは外側視床下部外側視床下部の機能による感情です。血糖値が下がると視床下部へ血液から「そろそろ食べて下さい」というメッセージが送信されます。これが空腹感の正体です。またブトウ糖レベルが上がると視床下部から今度は「そろそろお腹がいっぱいです」というメッセージが送信されます。これが満腹感の正体なのです。また、胃には「伸張受容器」というものがあり、これは胃に食べ物が入って来たことを脳に知らせる働きをします。

急いで食べると、満腹感が身体にフィードバックされ、脳にループされるまでの時差が生じ、その満腹感が脳に伝わるまでの間ついつい食べ続けてしまうということになりがちです。満腹感を味わうためにはゆっくり食べてみて下さい

■食べることに集中すること

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Photo by The Daily What.

最近行われた栄養学の研究の話なのですが、参加者はランチを食べる間、何かをしながら食べるグループと何もせずに平和に食べるグループとの二つに分けての調査が行われました。一つ目のグループは食事の間、パソコンでトランプゲームをしながら食べ、もう一つのグループは通常のようにランチを取りました。その結果、ゲームをしながら食事をしたグループの方がランチの後、満腹感を感じにくく、通常通り食事を取ったグループよりも多くのビスケットを食べていたことが判りました。つまり、「ながら食事」は避けた方が賢明、なようです。

■食べる前に一杯の水を飲む

昔からよく耳にするアドバイスなので聞いたことがある方も多いかと思いますが、実はこれは科学的根拠のある話なのです。食事前に一杯、二杯の水を飲んでおくと食べ過ぎの予防に役立ちます。この調査を行った研究者の話によると「カロリーのないもので胃の一部を満たすことによりカロリーの摂取が控えられる」とのこと。満腹感アップ、カロリーダウンの一石二鳥な方法です。基本的にはこれは胃の伸張受容器へのフィードバックを早めることにより、満腹感を早く感じられる、という仕組みです。

■少量を複数回に分けて食べる

三回の食事で毎回たくさん食べるよりも、同じ量を食べるにしても五回などに分けて少量ずつ食べると良い、というのはダイエットの定説でもありますが、これはメタボリズムを活性化するだけでなく、食欲を旺盛する機能もあります。誰しもが経験したことがあるかと思いますが、ひどくお腹が空いている場合、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。ここでキーとなるのがバランスです。一日の食事を五回に分けて食べる場合、カロリーコントロールはある程度必要となってきます。摂取量をコントロールするためのガイドがLiveStrongに掲載されているのでそちらも参考にしてみて下さい。

また、複数回に分けての食事ダイエットを実行している人は常にエネルギーがある状態を保てるため、食事を減らしている人よりも長続きしやすい傾向にあるそうです。

■運動をする

どんなダイエット方法を実行するにしてもやはり避けては通れないのが運動によるカロリー消費です。身体が吸収したカロリーよりも多くのカロリーを消費すると体重は減ります。その逆であれば体重は増えます。2008年に行われた調査によると、有酸素運動は食欲を抑制するホルモンを増加させ、食欲を刺激するホルモンを減少させます。

これは年末年始の暴飲暴食に限って有効なわけでは決してなく、普段から気を付けていても決して損はないです。正月が去り、ぽっこりと出たお腹は残り、ああ、と無情を感じている人は一杯の水を飲む、または食事を複数回に分けて少量ずつ食べる、辺りから実行してみてはいかがでしょうか。

健康第一です。

ライフハッカー編集部より


Adam Pash (原文/まいるす・ゑびす)