キヤノン、SED開発子会社の清算発表 研究は本体で継続
キヤノン(7751)は18日、新型の薄型表示装置SED(表面電界ディスプレー)の開発子会社を9月末に解散し、年内中に清算を完了すると発表した。キヤノンは東芝と組み、ブラウン管技術を応用できる薄型テレビの事業分野としてSEDパネルの子会社を設立、試作にも成功していた。しかし、液晶やプラズマなど薄型テレビ市場では販売価格の下落が急速に進み、採算性を確保しながらSEDを事業化するのは困難と判断した。
今後は家庭用を断念し、医療や放送といった業務用に特化してキヤノン本体で研究開発を続ける。
清算するのは全額出資子会社のSED(神奈川県平塚市)。キヤノンから出向していた正社員320人は、清算後、キヤノンに戻る。契約社員や期間社員の160人はキヤノンの正社員登用試験を受けて合格した人がキヤノンに入社する。ただ「契約満了まで100%賃金は保障する」(広報部)という。〔NQN〕
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