ツイッターは1000人フォローしよう

2010年7月22日(木) 9:29:35

前にも書いたが、ツイッターを始めたら、がんばって1000人フォローしよう。景色がガラリと変わる。一気にツイッターが面白くなる。

自分の知り合いや有名人を数人〜数十人フォローしている段階では「自分が選んだ人」だけあって趣味や関心が近いことが多く、それぞれのツイートの方向性がどうしても似てくる。価値観が似てるのだ。そうなると、たとえばミクシィでマイミクと話題を共有しているのとそんなに変わらない。閉じている。それではツイッターの面白みのごく一部しか味わえない。

100人を越え、500人を越え、1000人を越えると、ツイッターが「緩くつながる場所」から「アトランダムかつリアルタイムに情報に出会う場所」に変わる。
1000人フォローするためには「自分と趣味が合いそうな人」ばかりでは無理で、どうしてもいろんなタイプの人・いろんな年齢層の人がタイムライン(TL)上に増えていく。そうなると、いままで狭かった情報範囲が一気に広がり、アトランダムに、そしてリアルタイムで様々な情報が飛び込んでくるようになるのである。これが楽しい。

ボクはいまやほとんどの最新ニュースをツイッター的なものを含めたソーシャルメディア上で仕入れている。
最新ニュースだけでなく、いま面白そうな映画や本、イベント、舞台などの情報も、ほとんどツイッターで「受動的」に得ている。

誰かさんのツイートで最新ニュースを知り、へー、と思ってマスメディアやウェブサイトに見に行く感じ。
つまり、いままでマスメディアが「情報に出会う場所」だったのが、いまやソーシャルメディアが「情報に出会う場所」に変わったのである。「マスメディア→ウェブ」という情報摂取の順序が、「ソーシャルメディア→マスメディア」と変わった感覚。そしていままで「能動的」(自分からクリックしたり検索しないと情報に出会えない場所)だったネットが、ぼんやり眺めているだけで情報が入ってくる「受動的」なものへと変化した。これは劇的な変化。

しかも、その情報は、送り手本位なもの(マスメディアが情報に優先順位をつけたもの)ではなく、1000人もの人のフィルターを一度通して生き残った情報だ。その人が、伝える価値・広める価値があると判断した情報だ。だから断然有益かつ面白いことが多い。しかもその情報に対していろんな人が評価検証をしている。それも貴重。

そのうえ、1000人フォローすると、いつの間にかフォロワーも増えている。
フォロワーが1000人を越えると、これまた違った景色になる。たとえば「iPhone4のカメラの調子が悪い」とツイートしたとすると、ボクの数十人のコアな友人だけでは解決策を提示してくれる人はほぼいないが、1000人いると寄ってたかって解決策を提示してくれる。こういう「弱いつながり」の中にその案件について本当にくわしいかつ親切な方がいるのである(実際のプロがいる場合も多い)。この「弱いつながり」の威力は体験してみないとわからないかもしれない。どこの誰かよく知らない方がすごく親切に教えてくれる。この楽しさ、うれしさ。

以前、「ツイッター『ホコテン』論」を書いた。
いろんなメディアに取り上げていただいた記事であるが、これに例えると「ホコテンの通行人を増やす」というのがフォロー・フォロワーを増やすことに当たる。通行人が少ないホコテンなんか面白くない。いろんな人が出入りしてニコニコ歩き回って情報を教えてくれる状態に早くした方がいい。増えれば増えるほど面白くなる(増えすぎると人当たりするけど)。

じゃ、どうやって1000人フォローするか。
ボクの場合、面白いRTを回してくれる人、自分が信頼する人がフォローしている人、などをパッパカ増やしていった。あと、ボクにコメントくれる人はなるべくフォローする(タイミングが悪かったりするとフォローし忘れるけど)。それだと似たような人が集まるんじゃない?って思うかもしれないが、1000人集まると適度にバラバラになるから大丈夫。また、1000人が多すぎると思う方は「特に読みたい相手」をリスト管理するといい。

ということで、まずは1000人を目指しましょう。
ちなみに今ボク(@satonao310)は4000人フォローしているが(フォロワーは24000人)、4000だとちょっと多すぎる感覚。TLが早すぎて、数秒で数十ツイート溜まっていく。なので今は、TLは「アトランダムかつリアルタイムに情報に出会う場所」としてたまたま見ている時間の分だけ流し読みし(つまり遡っては読まない)、あとはリスト管理して読んでいる。そんな感じ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。

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