今回の参院選投票率、沖縄県は過去最低、全国でもいちばん低かったそうです。4人の候補者のうち3人が、普天間代替基地の県内移設に反対し、消費税率上げに反対しているのでは、また民主党が候補を立てなかったのでは、投票所に行く気も起きなかったのは、理解できます。
でも、民主党比例候補の喜納昌吉さんの落選は衝撃でした。喜納さんは、与党にあって基地の県内たらい回しに反対し、沖縄の声を国会に届け、なんとしても沖縄県内と画策していた平野官房長官(当時)とやりあってきました。それでも、投票率の低さも相俟って、得票数を前回の半分以下に減らしたのです。選挙ポスターに黒いバッテンが書かれもしたそうです。
沖縄を裏切ったのは民主党であって、喜納さんではないのに。つらいです。でも、喜納さんの永田町での働きをわかっていても、民主党候補である喜納さんの名前を書く気になれない沖縄の人びとの「怒」の底知れなさを、思い知るべきなのでしょう。
けれど、沖縄県外では、民主連立政権の沖縄への裏切りは、投票の決め手にはなりませんでした。この一点で政権を離脱した社民党が、まったく票を集められなかったのです。たとえば比例の保坂展人さん、今度も最後に奇跡の滑り込みを期待したのですが、残念な結果になりました。こんなくにを、いったいどう考えればいいのでしょう。天を仰ぎたくなります。沖縄の人びとは、「小指の痛みを全身の痛み」としない多数民意が頼りの中央の政治を、ひそかに見限り始めた、このたびの国政選挙の投票率全国最下位という事態は、そのことの沖縄の人びとの隠然たる表明なのかも知れません。
今回の選挙には、いろいろと思うところがありますが、もっとも応えたのが、沖縄と沖縄を争点とした政党の選挙結果でした。
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