島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

自転車レーンはなぜ必要か (11)

2010-10-16 22:56:26 | クルマ社会の問題
 自転車が邪魔から自転車レーンが邪魔に
 国道112号の「ほっとなる通り」の車道の両脇の路肩が「自転車通行帯」であった時はその自転車通行帯が事実上自転車の通行が困難であったので、この路線は同時に事実上「一方通行の3車線」であった。でも、クルマが常に3台並んで走るようなことは少なく、1台は路肩に駐停車するクルマであった。
 この路肩(自転車通行帯)に駐停車するクルマが多いためにこの自転車通行帯での自転車の通行は困難かつ危険であった。
 それらの駐停車のクルマを避けるために自転車は歩道を走行したり、車道の中心部寄りを走るようになり、とりわけ車道の中心部寄りを走る自転車はクルマのドライバーにとっても危なっかしく見えるだけでなく「目障り」であり「邪魔な存在」であった。
 しかし、社会実験とはいえポールの列柱によって立体的に仕切られた「自転車レーン」(※注1)の設置により車道の真ん中寄りで走る自転車を見かけることはなくなった。
 ところが今度はクルマの渋滞が一層ひどくなったという声も多く耳にする。
 その主たる要因を「自転車レーン」にしているのだ。
 なるほど以前の事実上の3車線(※注2)の時代と比べれば現在は完全な2車線になったために渋滞がひどくなったように感じられるのであろう。
 とりわけ、左側の車線に乗降客のためにバスやタクシーが停車すると他のクルマは1車線でしか走行できなくなり、渋滞がひどくなるのだという。
 でも、1車線が残っているから立派なものではないか。贅沢は言いなさんな、クルマ族!
 その「渋滞」のためにクルマでの当町への来街をやめて郊外の新興商業ゾーンに鞍替えする人が増えたために売り上げが減少した店舗も少なくないのだという。
 だから、この町から店舗を撤退して郊外に移転したいとまで考えている店もあるらしい。
 でも、もし本当にそれらの店が移転したら、その跡地には「自転車利用者優待」の店舗が進出することを望みたい。

◆写真 歩道部分に自転車通行帯を設けている都市もある。でもこの場合の歩道はもともと幅員が広い。

※注1:「自転車レーン」「自転車道」「自転車通行帯」の内容の違いはわかりにくいので、ここでは「自転車レーン」とした。
※注2:むろん線引き上は2車線である。

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