総括:孫崎・岩上対談(#iwakamiyasumi live at http://ustre.am/eOVh )のアーカイブを聞いてまとめたポイントと問題点の指摘。#anpo #seiji
#senkaku

■ポイント1:米軍の責任と姿勢■

(基本的な責任範囲)
①日本の施政下の領域を防衛する上での協力・支援を行う。
②この協力・支援は合衆国憲法上の手続きに従って対処する。
③協力・支援は行うが、島嶼部の防衛義務はない。

(尖閣問題への姿勢)
①施政下の領域であることは認める。但し
②島嶼部なので防衛義務はない。
③日本の施政下にある島嶼部であり係争中の領域なのでで中立の立場をとり介入はしない。

■ポイント2:自衛隊の責任と義務■

(基本的責任範囲)
①第一義的な防衛義務を負う。
②島嶼部の防衛義務を負う。
③米軍に協力・支援を要請することができる。

(尖閣問題での対処義務)
①施政下の領域なので第一義的な防衛義務を負う。②施政下の領域であり島嶼部なので単独の防衛義務を負う。
③米軍に協力・支援を要請することができるが、米軍に協力・支援する義務はない。

■問題点(補足)■
(米国の開戦手続きに関する認識)
安保体制下、米軍は合衆国憲法上の手続きに基づき対処する規定だが、米国には:
①憲法上の手続きとして「戦争権限法」が制定されている。
②「戦争権限法」の規定上、宣戦布告なしの開戦権限を60日間大統領に付与し、大統領は開戦後48日以内に議会に報告するだけでよい。

■まとめ■
日米安保体制下、自衛隊はその基本的責務として:
①国土防衛の第一義的な責任を持ち、
②島嶼部については単独の防衛義務を持つ。

米軍は、その基本的責務として:
①自衛隊に協力・支援する責任を持つが、
②島嶼部についてはその義務を負わない。
③係争中の領域については中立で介入しない。

∴尖閣諸島問題においては、

自衛隊は依然として:

①国土防衛の第一義的な責任を持ち、
②島嶼部なので単独で防衛義務を追う。

対して米軍は:

①自衛隊に協力・支援する責任を持つが、
②島嶼部である尖閣諸島の防衛義務は負わないし、
③係争中の領域については中立の立場で介入しない。

以上

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