【9月23日 AFP】ニュージーランド北島(North Island)の小学校が、フクロネズミの死骸(しがい)を投げて距離を競う「フクロネズミ飛ばし大会」を実施したことが明らかになり、動物保護団体が「生徒たちに誤ったモラルを植え付けるものだ」として激しく非難している。

 この大会は、生徒たちが運動場でフクロネズミの死骸を背中越しに放り投げ、その距離を競うというもの。

 22日の地元紙によると、王立動物愛護協会(RSPCA)ニュージーランド支部には、この大会に関する苦情が3件寄せられた。ある協会幹部は、「死んだ生き物を放り投げるという行為は違法ではないが、道徳的には間違っている。こうした時代遅れの行為は金輪際やめなければならない」と話し、生徒たちにこうした行為を許してしまえば、ネコなどのペットの死骸でも同じことをやりかねないとの懸念を示した。

 フクロネズミは、原産地であるオーストラリアでは保護されているが、ニュージーランドでは有害生物と見なされている。ニュージーランドへは毛皮交易の目的で19世紀に持ち込まれ、その後爆発的に増加した。同国固有の鳥類や繊細な生態系へも脅威を及ぼしているという。(c)AFP