島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

自転車レーンはなぜ必要か(4)

2010-09-22 23:21:56 | クルマ社会の問題
 山形の自転車レーンの「廃止」運動をやっている街づくりNPOは署名が4千人台集まった旨報告かたがた今日山形市長に廃止を要望したとニュースで報じられていたという(これはこの問題に関心の深い知人からの電話での知らせで、私ブログ主は見ていない。)
 山形市長は昨年の「自転車走り初め」にも参加し、祝辞を述べているが、廃止要望のNPOに対してどう応答したかは知らないが、むろん山形市だけの判断で廃止を決めることはできず、警察、商店会、国土交通省、障害者等が訪れ易い街づくりを求める団体との協議を重ねた上で「存続、見直し、廃止」を決めることになる。
 ともかくも「街づくりNPO」と聞けばたいていは高齢者など歩行者等の「交通弱者」に優しい街づくりを目指し提言する団体のことを連想するものだが、この山形の団体は「クルマの渋滞がひどくなってクルマでの来街者が減少した。クルマでの来街者も大切なお客様。」ということでクルマ利用者尊重のゆえに自転車レーン廃止を強く主張しているから街づくりNPOとしてはかなり異色の存在となるのかもしれない。
 しかし、自転車レーンのあり方の見直しならまだしも、単純に廃止を主張するとはあまりにも短絡的発想と言わざるをえない。
 クルマでの来街者(多くは買い物客)に対して「クルマから公共交通、徒歩、自転車などへの転換」を推奨したり、市長に面会を求める場合は自転車レーン廃止よりも「市民に対してクルマの乗り控えの広報」を要望する方がはるかに適切ではないか。
 地球温暖化抑制の観点からもマイカー抑制は喫緊の課題のはずである。

約30年以前に山形市でも「ノーカーデー」の取組みがあったが、上はその際の山形市広報紙のよびかけ漫画
 現在より格段にクルマの数も渋滞も少なかった30年前でさえ試みられたノーカーデー(現在では「カーフリーデー」)は現在こそはるかに必要なはずである。

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