東芝、生野菜をそのまま冷凍できる冷蔵庫「VEGETA(べジータ)」

「VEGETA GR-D62F」プレシャスシャンパン

 東芝ホームアプライアンスは、生の野菜をそのまま冷凍できる冷蔵庫「VEGETA(べジータ)」シリーズ全4機種を10月16日より順次発売する、詳細は以下の表の通り。








製品名VEGETA
型名GR-D62FGR-D55FGR-D50FGR-D47F
ドアタイプ6ドア冷蔵室両開き
容量618L548L501L471L
本体カラー

プレシャスブラックステンレス

プレシャスシャンパン

プレシャスシャンパン

シルバー

シェルホワイト

シャンパンシルバー

シルバー

希望小売価格オープンプライス
発売日2010年11月20日2010年10月16日2010年10月25日2011年1月16日
店頭予想価格30万円前後28万円前後26万円前後24万円前後


「GR-D62F」左からプレシャスシャンパン、プレシャスステンレスGR-D55 プレシャスシャンパン本体カットモデル
本体前面パネル冷蔵室冷蔵室の庫内の様子
チルドルーム卵ケース野菜室
製氷室熱いままの食材を冷凍する「熱もの冷凍室」冷凍室

 同社の冷蔵庫で最上位機種となる製品。同社の冷蔵庫は、野菜室や冷蔵室などの冷蔵温度帯用の冷却器と、製氷室や冷凍室など冷凍温度帯用の冷却器をそれぞれ搭載した「W(ワイドレンジ)-ツイン冷却」機構を搭載しているのが特徴。それぞれの温度帯を個別の冷却器で冷やすことができるため、冷やしすぎを防ぎ、庫内の湿度を保つことができるという。また、同社独自のピコイオンを庫内に放出することで、庫内を除菌する機能も搭載する。

一般的な冷蔵庫は1つの冷却器で庫内全体に冷気を送るW-ツイン冷却では、冷凍用と冷蔵用にそれぞれ冷却器を設けるそれぞれ別の冷却器を使用することで、庫内の冷やしすぎを防ぎ、湿度を保つことができる

 新製品では、W-ツイン冷却機構を強化することで、省エネ性と冷凍機能を高めたほか、ピコイオンの放出量を従来の約3倍とし、従来は対応していなかったチルドルームや卵ケースにもピコイオンを放出する機能を新たに搭載した。

 W-ツイン冷却機能では、定温冷気による乾燥を防ぎ、効率的な省エネ運転を行なうために、本体に搭載した2つの冷却器に流れる冷媒の量を調整する「PMV(パルスモーターバルブ)」の制御を変更し、冷蔵室側の温度を従来のマイナス10℃から、マイナス5℃とした。これにより温度と湿度をより安定的に制御できるようになったという。

 冷凍機能では、W-ツイン冷却機能による、精度の高い温度管理にくわえ、専用のダクト(冷気吹き出し口)と断熱二重冷凍ボックスを採用したことで、冷凍能力が向上した。食材を凍らせるスピードが従来より速くなったことで、肉や魚介類などの食材組織へのダメージを抑え、解凍時のドリップ量が少なくなったほか、最速約50分で氷を作ることができるという。

冷却器に流れる冷媒の量を調節するPMV(パルスモーターバルブ)を新たに搭載PMVとコンプレッサー制御によって冷却スピードを自在に調節できるようになったという最速50分で製氷できる

 また、温度管理の精度が高くなったことで、野菜を生のまま冷凍できる機能も新たに搭載した。野菜は肉などと比べて水分が多いため、冷凍中に細胞が破壊しやすく、冷凍に不向きな食材とされていた。VEGETAでは、野菜を低温で時間をかけて冷凍することで、細胞へのダメージを抑えながら冷凍する。下茹でなどの準備も必要ないため、手間が省略できるほか、野菜のビタミンC残存率は下茹でして冷凍した時に比べ約1.3倍に増えたという。

ゆっくり冷凍することで、これまでは冷凍が難しかった生の野菜を冷凍できるようになった生のまま冷凍したブロッコリーを解凍、調理したもの。実際に試食してみたが、生のまま調理した時と比べても味の変化はなくおいしくいただけた

 ピコイオン放出機能では、放出量を従来の約3倍にした。ピコイオンは同社の空気清浄機などにも搭載されているイオンで、微細な水に包まれた強い酸化力を持つ活性酸素「OHラジカル」のこと。雑菌やウイルスを包み込んでその動きを抑制する効果があるほか、野菜の鮮度を劣化させるエチレンガスを分解する効果もあるという。

 新製品では、放出ピンの形状を変更し、放出量を従来の約3倍にしたほか、風路の設計により従来は対応していなかったチルドルームや卵ケースにもピコイオンを放出する。また、従来はピコイオンの安定的な放出のため、定期的な給水が必要だったが、新モデルでは、冷却器に付着する水分を利用する方式としたため、給水が不要となっている。

ピコイオンの放出量を従来の約3倍とした冷却器に付着する水分を利用することで、給水不要とした

 省エネ性では、扉の開閉数や庫内温度などを検知する12個のセンサーにより、自動で省エネ運転を行なう「ecoモード制御」機能を搭載。また、従来より約40%サイズが小さくなったフィンチューブコンデンサーを採用する。放熱量が従来の約120%に向上したほか、サイズが小さいため、高容積化にも対応するという。

12のセンサーで検知し、自動で最適な運転を行なうecoモード制御運転機能を搭載断熱仕切りを1つしか設けない独自の2ゾーンレイアウトと、真空断熱材を採用する

 定格内容積618Lの「GR-D62F」の本体サイズは、750×728×1,818mm(幅×奥行き×高さ)。各室の容量は冷蔵室が307L、野菜室は144L、冷凍室が167L。本体カラーはプレシャスブラックステンレスとプレシャスシャンパン。

 なお、今シリーズより冷蔵庫の新たなペットネームとして「VEGETA(べジータ)」を採用。これは「野菜をもっとたくさんおいしいく食べて欲しいという想いを込めて付けた」(企画担当者)だという。

女優の天海祐希さん

 会場では、同社の家電製品のイメージキャラクターを務める女優の天海祐希さんも登場した。天海さんは、「撮影現場では、いつも発表前の最新家電に触れることができるのが楽しみ。私生活でも東芝の家電製品なしじゃいられないというくらい愛用しています」と話した。






(阿部 夏子)

2010年9月21日 18:08