▼初対面の女王と、内向型の雑談術! | ★渋谷でうごめく老舗文具店ウェブマスターの企み

▼初対面の女王と、内向型の雑談術!

小さな会社の人見知り、高木です。1,000人の前で話すのは何でもないのですが、一対一では何を話していいのやら、いまだに全然ダメなんです。


さて、偶然なんですが、同じ時期に同じテーマについて書かれた二冊の本を読みました。
そのテーマこそ、「雑談術」なんですが、著者お二人の性格が180度違っていて、非常に興味深かったので、今回はこの二冊を比較するという企画!(普通の書評としては二冊並べてなんて失礼にあたるかもしれませんが、お許しくださいね。)


その二冊とは、レディーファーストで参りますが、
「ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣」 が10万部超えの大ベストセラーとなっている、元CAで人財育成コンサルタント、美月あきこさん の新刊、


「初対面の女王が明かすたった1分でうちとけ、30分以上会話がつづく話し方」


(実はこのご本の編集の最終段階で、「名刺の達人的に何か面白いつかみグッズはないかしら」と、美月先生から打診がありました。ちょうど自分の本の執筆のピークで、すぐにはご提案できず間に合わなかったのですが、そのとき編集されていた「つかみグッズ」は、巻末のカラー特集になっています。これもお楽しみに。)


そして、日本中の内向型の性格の営業マンに勇気を与え続けている、「しゃべらない営業」の第一人者、サイレントセールストレーナー渡瀬謙さん の新刊、


「内向型のための雑談術 自分にムリせずラクに話せる51のルール」
(↑これ実は「内向型三部作の完結編です。)


(渡瀬さんは、「内向型のセールスパーソン向け」の営業トレーナーとして独走中の方です。著書多数。この手のお話は、本当に自分が内向的で、気持ちをわかっていないと語れません。本当に大人しい方で、おしゃべりしていると、人見知りのわたくしが、「何か言わなくちゃ」と話題を切り出すほどです。w)


です。面白いのは、渡瀬さんの著書の帯には、「3分でいいから会話を続けたいというあなたへ」とあります。対する美月さんのタイトルは「30分以上~」。両者の立ち位置の違いが、よく表れていますね。


では、両者の思考、アプローチの違いを見ていきましょうか。


まずは美月さん。さすがに元CA、「合コンの女王」としてもならした方だけに、その手法も大胆です。
つかみは「ちょいアホの法則」
CAやコンサルタントという、何となく敷居の高そうなイメージを最初に壊し、フレンドリーな印象を植え付けるのだそうです。ズッコケたり、自分の短所をおもしろおかしくアピールして、相手の懐に飛び込む!


そして、その後「ちょいインテリ」な話題を持ってくる!ギャップを生かして、ただおもしろいだけの人でないことをちゃんとフォローする、というのが骨子で、そこに「うわべだけじゃない相手の褒め方」「もう一度会いたいと思ってもらえるためのフレーズなど、ピンポイントで使えるワザの肉付けも満載されています。


一方、渡瀬さんは、内向的な人なら必ず「わかるわかる!」なポイントを、シーンごとに解決してくれています。
例えば、「名刺交換のとき」「上司と新幹線で出張になったとき」「お客様をエレベーターまでお見送りするとき」など、「そう、この間が非常に困るんだー」というツボを、見事にアシストしてくれます。


わたくしは、ご存知の通り内向的な人間ですので、渡瀬さんの本はいつもニヤニヤしながら読んでしまいますね。(笑)きっと全国の内気な人の代弁者だからこそ、渡瀬さんの本もすごく売れているんだと思います。


さて、このように全然違う観点から書かれた二冊の本なのですが、すごく大事な部分は共通していました。(今日はこれが言いたかったのです。)


それは、
「知らないことは素直に知りませんと言って教えてもらう!」
「背伸びしないで素の自分でいること!」


例えば美月さんは、一見華やかなCA時代に、「本当の自分は何なんだ?」とうつ状態になってしまったことがあるそうです。しかし、
・私は凡人
・みんなリスペクト
・笑ってくれてありがとう
・緊張していることを正直に話す

という4つのことに気付いたとき、一気に楽になって、うつはどこかへ行ってしまったそうです。


また渡瀬さんも、雑談が気楽に出来ない人への最終奥義?として、
・自分は内向的な人間(人見知りでおしゃべりが苦手)ですと言ってしまう!
・ありのままの自分でいること=ムリにしゃべらなくてもいい関係を作ろう!

の二つを挙げられています。


大人になると、いろんな感情、人間関係に縛られて、素の自分でいられなくなることが多いですが、あえて力を抜いて、素直な気持ちを取り戻すことで、自然で楽しい会話ができ、相手との関係性は飛躍的に向上していくのだなーと、この二冊を読んで学びましたね。


どちらのアプローチも正解です。
ぜひ内向的な人は渡瀬さんの本を、社交的な方は美月さんの本をまずはお読みになってください。その後「自分とは逆のタイプのほう」も読んでみると、世界が広がると思います。


両先生、すばらしいご本を、ありがとうございました。m(_ _)m


たった1分でうちとけ、30分以上会話がつづく話し方―“初対面の女王”が明かす


“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラクに話せる51のルール