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■坂元輝行風景画展 歩く、感じる、描く。PartIV (5月17日まで)

2009年05月13日 22時02分34秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 
 毎年、ギャラリー大通美術館に100点を超す新作を展示し、70代とは思えない旺盛な創作意欲を見せていた札幌の元教諭坂元輝行さんですが、ことしは新作35点と旧作12点という内容です。

 水彩は、アジサイのくきで自作したペンを縦横に走らせて描いた風景画が全点を占めていることは、これまでと変わりませんが、墨の代わりに用いている製図用黒インクを、薄めて用いた絵が何点かあることが目を引きます。
 ふつうの濃さの黒インクと併用され、淡墨のような味わいを出しています。
 「セピアにしたり、ブルーブラックと混ぜてもおもしろいかも」
と、早くも「次」に向けてのアイデアを練る坂元さんでした。


           

 今回は、北大構内に材を得た作品がわりと多めです。
「やっぱり、周囲の景観と合わせて古い建物が保存されているのは北大の中だからなあ」
と、昔の面影が失われていく札幌の街並みを惜しむ坂元さんでした。
 「北大の四季」は、「新緑の農学部」など3点が、イーゼルを現場で立てて筆を走らせる人々の後ろ姿を画面に入れており、現場で絵をかくことの楽しさがつたわってきます。


           

           

 こちらは小樽の風景。
 祝津などは「定番」ともいえる対象です。


 出品作は次の通り。
・はこだて散歩(4点)=水彩
旧ロシア領事館
八幡坂 雨情
住吉漁港 雲はしる
元町公園

・東京の旅から(4点)=水彩
お茶の水界わい
ニコライ堂黄昏
小江戸 川越 時の鐘
東大構内
 
・思い出のコーナー=油彩(旧作)
桧山の日本海
北大古河記念講堂
定山渓錦景
初夏の祝津展望
白井川春景
冬の運河眺望
冬昏 大通公園
水映 赤レンガ
秋気配 中央ローン
祝津・秋景
渓流・藻南公園
秋景・小樽眺望

・小樽探訪(5点)=油彩
雪どけの堺町界わい(A)
雪どけの堺町界わい(B)
水天宮よりの小樽港
新光よりの小樽港
真冬の祝津漁港

・積丹探訪(1点)=油彩
真夏の豊浜

・室蘭風景(1点)=油彩
室蘭港と測量山

・坂の街・函館(1点)=油彩
八幡坂・秋景

・桜の頃(2点)=油彩
中島公園
エドウィン・ダン記念館

・札幌巡り(5点)=水彩
秋の開拓の村
赤レンガ風景
雪の日に…
定山渓春秋(A)
定山渓春秋(B)

・北大の四季(7点)=油彩
新緑の農学部
ライラック咲く古河記念講堂
緑陰の植物園
北12条銀杏並木
盛秋の総合博物館
冬暮の総合博物館
冬晴の古河記念講堂


2009年5月12日(火)-17日(日)10:00-18:00(最終日-16:00)
ギャラリー大通美術館(中央区大通西5 大五ビル 地図A)


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