My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

21世紀、全てのサービスは「非中心化」していくだろう

2010-03-24 08:20:49 | 2. イノベーション・技術経営

21世紀前半は、今まで中央集権的に行われてきたサービスが、今後は技術の進化などに伴って、
徐々に個人の自宅などで行われるようになるだろう、ということだ。
もちろん、全ての分野で進むわけは無いので、タイトルは大げさである。

(未来予測文章なので、いつもよりポジショントークとなっております。たまにはこういうのもいいっしょ。)

昨日、Twitterで@elm200氏が、Twitterの可能性に関して、
「実をいうと、これから先「物書き」という専門職の少なくとも80%が地上から消滅する気がしている」
とつぶやいたのに対して、私が応答したところから始まった話。

すなわち、Twitterのようなメディアが、個人の情報発信者を増やしていくことで、
新聞など、専門的な記者が中央集権的に情報を発信するタイプのメディアは次第に消滅していくだろう、
ということだ。

似たような話はアルヴィン・トフラーが30年以上前から言い続けている。
彼は「プロシューマー」、すなわち自分で生産して、それを消費する人、という表現で書いている。
「第三の波」-情報化の波によって、個人が知識を持つことが出来るようになったため、
様々なことを専門家に頼らず、個人が自分で調べたりすることで解決する人たちが増えていくだろう、と言うのだ。
(参照:アルヴィン・トフラー「冨の未来」

あるいは、最近は「イノベーションのジレンマ」で有名なクレイトン・クリステンセン教授が似たようなことを言っている。
彼はアメリカの医療サービスが、現在は大病院中心に行われているが、通信機器や小型医療機器の発達により、
個人の自宅で診断が行えるようにDecentralize(非中心化)されていくだろう、と言っている。
(参照:C.Christensen "The innovator's prescription"

近年の技術の進化により、今まで中央集権化されていた、様々な製品やサービスが、非中心化していく、
ということが、私は様々な分野で進むと考えている。

もっとも、「中央集権」は、スケールメリットが効く場合、経済的に最も効率の良いやり方である。
したがって、スケールメリットが効く多くの分野では中央集権的なものは残り続けるだろう。
しかし、情報の高流動化や、ミドルクラス浮上による多様化に伴い、21世紀前半は「非中心化」が進む分野が多くあるように思える。

1)メディア:中央集権的なマスメディアがなくなり、プラットフォームだけが残る形になるだろう。
個人での情報発信やそれをまとめるメディアが主流になるだろう

(Thanks @elm200さん)

現在の新聞やテレビなどのマスメディアも、今後10-15年は主流であり続けると思う。
SNSを使って情報を集めてるなんて、実際には、国民全体の1%に満たないだろう。
現状では多くの人たちが、マスメディアを使って情報を収集していることを忘れてはならない。

しかし、マスメディアを断片的にしか消費しない(例えばネットで切り貼りなどでの消費)若い世代が、
社会の主流になるにつれ、テレビや新聞を消費する人口が圧倒的に減り、
その価値は今よりずっと衰えてくるだろう。

次の三つの傾向が顕著になるにつれ、マスメディアなどの発信を専門とする中央集権的メディアは
縮小していくだろう。

1.インターネットの普及で、情報が流動化し、有益な情報を持っているのが必ずしも物書きの専門家ではなくなってきた。
一般の個人が、専門情報へアクセスすることが幾らでも可能になってきた。

2.そして、個人が情報を発信しても、多くの人の目に留まり、評価するためのメディアが発達し、
情報発信を発信して、皆に見てもらうための壁が低くなってきた
そのため、もともと専門性を持っていた個人が、本業の傍ら、情報を発信することが可能になってきた

3.更にSNSなどのコミュニティが、情報の選別・検証・発展などの役に立ち、
コミュニティに参加する人間全体の「集合知」を形成するのが容易になってきた。
(ブログのコメント欄も、「集合知」形成の役に立っているので、積極的にコメントしてね!)

この3つの流れ: 情報のコモディティ化、情報発信の容易化、「集合知」形成の容易化、によって、
個人が情報を発信し、それをコミュニティ全体で有意義な知を形成していく、ということが可能になり、
中央集権的な専門的な文筆家がピンで対抗できなくなってきている。

これらを補完するプラットフォームは、もちろんある程度ひとところに集まるものにならざるを得ない。
が、情報やインサイトの提供は分散化し、個人によって行われるようになる。

「専門的な文筆家」がわずかに生き残れるのは、次の二つだと思う。
ひとつは、専門知識を使って、個人から集まった情報や意見から「正しい情報」を選び出し、
編集をし、面白く分かりやすく、パッケージとして提供する機能だ。
ある程度は読者による投票などで自動化されるが、「専門的な知識を付加する」というのがバリューだ。

もうひとつは、個人からの情報のまとめをし、必要なところを検証し、
個人からは出ないような、もう一段階上の更なるインサイトを出すことで、集合知の形成を速める機能を果たすこと。
要は、全体の理解力が速く、考察力がある頭の良さ、が必要とされる機能だ。

これ以外の情報提供機能は分散化し、プラットフォームだけが中央に残る形になっていくだろう。

2) 電力:大型の発電所が減り、個人や企業による自家発電が主流になるだろう

これは燃料電池や、太陽発電などの技術の進展で、コストが下がることで、
大規模発電所で発電して、個人や企業に送電するよりも経済的メリットが出てきた暁に、主流になるだろう。

こんな話は、1980年代からずっと言われているのだが、中々発達しない。
結局全体の科学技術予算における、燃料電池や自家発電のための研究開発費はずっと少なく、
研究する人の数も少なかったから、進展していないわけだ。

しかしここ数年、自動車業界という強力なスポンサーを得て、電池開発が進んでいることや、
原油価格の値上げに伴い、各国でグリーンエネルギーへの予算投下が増えていることにより、
爆発的な速さで開発が進んでいる。
この速度なら、10年、20年のうちには、自家発電のコストが発電所で発電して送電するより安くなる可能性がある。
こうなったら、皆が自宅や企業で発電した方が安くなり、電力の非中心化が進む。

ただし、電気を大量に消費する産業のためと、何かあった場合の保険的な意味合いで、
大規模な発電所はある程度残ることになる。

3) 医療では、大病院の数が減少し、Tele-health(遠隔医療)が主流になるだろう

これも、通信業界の人が長年夢見ていることだが、徐々に本格化してきた。
Twitterの指摘でもあったけど、アメリカなんかは医療費が高いので、
遠隔医療が安い手段となってきたとたん、進展しそうである。

大病院が全てなくなるのではなく、これらの遠隔医療を支えるためのプラットフォームとしての機関は
生き残っていくだろう。

具体的な話については是非この本で。

The Innovator's Prescription: A Disruptive Solution for Health Care
Clayton M. Christensen

McGraw-Hill

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4) 教育-特に高等教育では、旧来の教授による一方的な授業ではなく、
多数のプロやオピニオンリーダーによる情報交換の形態が、主流になる。しかもオンラインで。

(研究を目的とした大学機関は残っていき、「転職専門学校」と化したMBAは消えていくだろう。

教育の分野でも非中心化は進む。
大学で、教授が一方的に学生に教えるタイプの授業は淘汰され、
教授に加え、複数人の学生がある一定の専門知識や意見を言い、それを教授がまとめていく、と言った
情報交換の形態がより盛んになるだろう。

ただし、大学には研究もあるため、それ自体がなくなることは無い。

MBAに関して言うと、卒業生の就職・転職率を上げるために、若い人だけ採用され、
学生が専門知識や独自のネットワークを持っていることを良しとしないような大学は
徐々に淘汰されるだろう。

ただし、高等教育ってのは、どこの世界も閉じた世界なので、中々進化しないのが世の常だ。
恐らく、伝統的な大学や大学院の代わりに出てきた民間のサービスから、徐々に変わっていくだろう。

富の未来 上巻
A. トフラー,H. トフラー
講談社

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以上。
思いついた限りで色々。
他にも、色んな分野で「非中心化」が進んでいく可能性があると思う。

もっとも、先に指摘したように、基本的には中央集権的なシステムは、
スケールメリットが効いて効率が良く、便利なことが多い。
特に、メディアのプラットフォームや学校、ショッピングモールなどの「場所」は、中央集権的になり続けるだろう。
しかし、それ以外のサービスは、次々に分散化・個別化が進んでいく可能性がある、と思っている。

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15 Comments

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電力に関しては (@thoma1887)
2010-03-24 09:14:27
はじめまして。

電力に関しては、必ずしもコストのみが普及の決定要素とならないのが予測の難しいところと思います。。

現在Energy SectorではCO2(+窒素酸化物)の排出量が大きな焦点となってます。そのため、わざわざ各国政府が補助金(feed-in tariff)を出して現時点では割高なRenewable Energyの開発や採用を電力会社やGE,SIEMENS,VESTAS等の関連企業にやらせています。

その結果、効率的でCO2の排出が少ない発電の要素技術は大手Utilityと既存の大手発電関係企業が一緒になって握りそうなんですよね。

その技術に比べたら、各家庭で採用できそうな自動車産業製の燃料電池技術なんかは対抗できなさそうな気がします。
個人的には、発電用の機械を各家庭単位に揃える時点で非常に地球にやさしくない気が。。
遠隔医療と大病院の数 (N)
2010-03-24 11:19:05
シドニー在住のNと申します。いつも興味深く拝見しております。
(リンクの件、修正ありがとうございました。)

遠隔医療の話がでたので、ちょっとコメントさせていただこうと思いました。
特に画像診断の分野でこの手の話は以前から議論されていますが、なかなか日本では進んでいないところがありますね。

興味深いのはアメリカでのimaging centerというものの存在です。アメリカでは、病院でもなく診療所/医院でもない、imaging centerという施設があります。そこには画像診断機器(MRIとかCTとか)だけが置いてあって、日本で言うところの放射線技師さんたちだけ(あと事務の人)が働いています。
ここで撮影した画像を大病院に送って、そこの病院の先生が見て診断する、というシステム。もしくは、ネットで登録している医者、バイトの医者などが、ネットで画像を見て診断しカルテを書く。

というわけで、私自信は、大病院の数はあまり減らないような気がしています。遠隔治療でなにか見つかればその人たちは大病院へ行くので。あ、でも大病院の淘汰は、んー、起こるのかもしれませんね。
日本で言うところの中規模病院、市民病院、地域の総合病院みたいなところは減るかもしれません(これも含めて大病院とおっしゃっていたのなら、私も同意です)。むしろ、その流れでたどり着いたのが今のアメリカのシステムと言えるのかもしれません。
最近ホットな保険の話もからむはずですが。(日本のケースとアメリカのケースをごっちゃに書いてしまい、すいません。)
これぞ集合知 (Lilac)
2010-03-24 11:33:59
コメント有難うございます。こういうコメントいただくとありがたいです!
コメントコメント!集合知!

@thoma1887
なるほど勉強になります。
でもそうやって技術がCompeteして、より環境負荷が少なく効率の高いものが出来れば、消費者としてはHappyですよね。
メーカーなどは、自家発電を思い描いてるので、よくそういう絵を見ますが、これは1980年代からずーっと言われ続けてることでありながら30年経っても実現していないことのひとつでもあります

@Nさん
昨日はTwitterではどうも!
遠隔医療に関しては、心臓病、糖尿病などの慢性疾病から順に遠隔化が進んでおり、
慢性疾病の定期的な診断や症状悪化のために病院に通う必要が徐々に減ってきています。

もちろん外科などのためには大病院は必要なのですが、実質、慢性成人病が一番多いですからね。

アメリカでは医療費削減も考えるとこういう遠隔医療は普及しやすく、その結果、大病院は遠隔医療のためのプラットフォームの役割しか果たさなくなるだろう、という論理です。
詳しくは是非本を読んでみてください!
Nicholas Carr (Pandy)
2010-03-24 12:05:30
のBig Switchにも、エジソンの電力会社の例で分散化の話が少し出ていましたよね。計算処理などのコンピュータ処理も分散化が主流ですし。

僕は日本の中小企業がグローバル市場に簡単にリーチできるような相互連携プラットフォームを作りたいなぁ、と思ったりしています。

そういう点では、企業形態も分散化が進み、世の中すべてが中小企業になって、大企業、特にコングロマリット、がなくなったりして。。
Unknown (Pumpkin Lab)
2010-03-24 13:25:27
この話題は面白いですよね。興味があるので、集合知に参加させてください(笑)。メディアがこれからも中央集権的であり続けるか、という点に関連して、少し文献を紹介させてください。

Yochai Benkler:Wealth of Network
http://www.benkler.org/

こちらはハーバード・ロースクールの教授です。インターネット・テレコミュニケーションの分野での法学者で、まさにブログでお書きになられたように、Decentralizationがどうイノベーションや文化に影響を与えているか、という視点から書かれた本です。和訳はないのですが、Decentralizationや知的財産制度(特に著作権)を見直すべきか、みたいな文脈では結構引用されることが多いです。

Decentralizationによってユーザーが単なる情報の受け手からクリエイター
の役割も担いつつあるのに、現行の著作権制度はユーザーがクリエイターになるのを妨げている、というのが主要な主張の一つです。

日本では、たまに「知的財産を重視して、プロパテントにしないと国の経済が発展しないしイノベーションも
起きない」という主張をされている方がいるのですが、Benkler的な主張をされている方をされている方はさほど多くない印象を受けていたので、少しシェアすると面白った次第です。

Eric Von Hippel:Democratizing Innnovation
http://web.mit.edu/evhippel/www/books.htm

こちらはMITの方です。YoutubeにおけるMashupとかにとどまらず、かつては情報の受け手に過ぎなかった(というか、メディアが中央集権化される前はもうちょっとクリエイターっぽかったわけですが。)一般のユーザー層から(再び)イノベーションが起きているよ、というのを例を付して解説している、比較的薄い本です。これも上記で書かれたような論調のときにはよく引用されているのを見受けるのでこのプラットフォームでお知らせしたいと思いました。

ところで、先日、MIT博物館に行ったのですが、Collective Intelligenceというプロジェクトがあるみたいですね(MIT:Center for Collective Intelligence:http://cci.mit.edu/)。Eric Von Hippelも
メンバーです。こういうサイエンスからのアプローチと、上記でLilicさんが書かれたような社会学的な?論調とがどう連携を取っていくのかな、というのは今後この話題では面白いことじゃないかと個人的には思っています(もし何かご存知でしたら、教えていただければ嬉しいです。)。

PS 実は先日の研究者会でプレゼンも聞きに行ったのですがお会いできず、また、先日のMさんの家のランチ会?に行けなかったりもしたので、ニアミス(?)が続いていますが、また別のタイミングでお会いできればと思います。

有機的構成の高度化 (ピタゴラス)
2010-03-24 15:03:10
コーヒーブレイクの時間です。

マルクスの『資本論』の生産過程の中で、どうも皆様に誤解されているところがあるので、話させてもらいます。

なお私は左でも右でもありません、単なる小心者です。

さて価値の蓄積過程に「絶対的剰余価値」と「相対的剰余価値」があります。
ようするに私的理解では、科学技術を応用した付加価値の高い生産方法(相対)とそうでないもの(絶対)ということです。

「絶対」の方は搾取、ようするに他人の価値をぶんどることで蓄積する。
「相対」は価値自体が爆発的に増えるので、「絶対」に比べれば、みんなそれなりに恩恵を享受できる。

しかし「相対」は絶えず新たな発明・開発などしないと、陳腐化して「絶対」の方に行ってしまう。
「相対」の持続的進歩により、超効率的な生産体制→社会が実現する。これを「有機的構成の高度化」と言っています。

つまりマルクスが理想とした社会は、インターネットなどで高度化したアメリカなどの社会だと思います。

旧ソ連は「相対」が滞り、流通過程の理論が優先された「絶対」の硬直された社会だったと思います。
中国は「相対」に移行中。

「相対」の根本は科学技術の進歩と応用。それを実現する創造的社会。ジェイムズ・P・ホーガンの一連の作品のような社会が実現するかもです。
Unknown (裏目の取り)
2010-03-24 19:26:36
新エネルギーの素材を研究している者です。
当ブログいつも拝見しています。

今回の文章が多分にポジショントークであるこ
とを理解しつつ、コメント。。。

1)~4)のうち、「2)発電」以外は大変参考になりました。


僕の専門分野であるエネルギーでは非中心化は意味が違ってきます。
おそらく発電と送電の「方法」は多様化します(非中心化です)。
逆にトータル量では大規模発電所の担う割合は高まると思います。

・まずエネルギー消費人口が増大します
(中国・インド)
・世界全体で工業は増大しています
・物流と旅客も増えます
・何よりも、データ通信にかかる電気エネルギーが世界中で爆発して増えています
(この増大現象が止まることは当分ないはず)

YouTubeそしてiPhoneは電気の需要を非常に大きくしました。今後はいわゆる「需要予測」を超えて電気が必要になるはずです。

ビルゲイツもオバマも、「量が必要になってくる」ということを理解している。だからこそ原子力発電に乗り出しているんだと思います。
新しい形態の中心化 (kirikuzduo)
2010-03-24 21:37:13
知的後退地域、日本の名古屋在住です。

中央集権の機能が衰えて分散が進むと、
また分散したものが自己組織化して、
新しい中心を生むことになると思います。

特に情報やジャーナリズムに関しては、
動きが早いぶんだけ、
Hubになっているnodeとnodeがくっつきやすいのではないかと、考えています。

私のような末端ブロガーから見ると、
アルファブロガー間の相互フォローは
マスメディアと同じくらい中心に見えます。

中心に近い立場から見ると分散かもしれませんが、
端っこから見ると、分散の中に新しい中心が見えてくるように思います。
メディアの非中心化について (ken)
2010-03-24 22:38:48
企業で研究開発に携わっている者ですが、初めて投稿します。
いつもLilacさんのブログを興味深く拝見しています。

中央集権的に情報を発信するタイプのメディア、ということに関して新聞社に勤めている友人が言った言葉を思い出してしまいました。
彼は、「そうはいってもいつの時代でも一次情報を収集する機関は必要だろう」、と。

そう言われてみると今の時代、ブログなど個人発信の情報が増えたとはいっても一次情報を加工して二次情報として発信しているケースは多いように思います。
では、どれだけの割合かと問われると調べていないので答えられないのですけど。。

個人や企業、あるいは政府が直接ホームページなどに掲載する誰でも入手できる一次情報もありますけど、能動的に一次情報収集を行う機関は情報の信頼度という観点から見るといつの時代になっても必要だと思います。
(既存のメディアの情報がいつでも信頼できるといってるわけではないので、一応念のため。)

僕個人の展望としては将来的には、一次情報収集機関の非中心化はそれ程進まず、現在のような社内で情報のフィルタリングをせず量を提供するようになり、むしろ一次情報提供者と二次情報提供者の分業が今よりも目に見えて進むのかなと思っています。

一次情報提供サービスは今よりもずっとルーティン化されて低コストの構造になると思います。
そして二次情報提供者は、ある程度非中心化が進んでからは、ときどきの人気や需要の増減に応じて特定の個人または機関に集中したり、また拡散したりを繰り返すのかなと思っています。
Etsy (masayuki)
2010-03-24 23:59:25
NYに住んでいるmasayukiといいます。いつも勉強させてもっらってます。

Lilacさんも知っていると思いますが、手作りとその材料とアンティックだけを売っているEtsyがかなり熱いです。

私も売り手として1月から参加したのですが、売上はまだまだですが、自分で作ったものが本当にネットで売れPayPalで入金されるのは、驚きを通り越して感動です。

世界中にEtsyだけで生活している個人が増えているのは嘘ではないようです。

NYでひとりが食べてゆくには最低、本当に最低で月1000ドルです。

もちろん簡単ではないですが、Etsyで18ドルのTシャツを1日2枚売ればいい額です。

もしこの人がタイとか、インドネシアに住んでいれば収入は2倍から3倍です。

ところでEtsyのスローガンを知っていますか? “Quit day job、仕事をやめよう” です。

巷には人に雇われて働くのがいやだけど、どうしていいのか分からない人でいっぱいみたいです、自分を含めて。

ネットはこれからもっともっと、起業とか大げさじゃなく自分で商売をやって生きてゆく可能性を提供してくれるでしょう。

小売も程度はわかりませんが、非中心化は進むのでしょうね。

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