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■いわならべ 北海道教育大学岩見沢校日本画研究室展 (3月27日で終了)

2010年03月29日 23時16分29秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 岩絵の具を使っているのと、キャンパスのある「岩見沢」とかけて「いわならべ」。
 指導教官の羽子田龍也さんと、学生11人が、いわゆる日本画を出品している。
 大きな作品はあまりないが、けっこうおもしろかった。

 須藤陽子「ゆきどけ」は、銀箔のとける様子で、雪解けを表現した6枚組み。
 中西愛子「竹林」は、淡い色と、画面の凹凸がおもしろい。
 能村聡美「innocence」は、肌の浅黒い女性を描いているが、手前の花が赤い菊というのがふしぎだ。
 尾崎明菜「がらくた」は、ちょっとアニメ画ふうの女性と、その背景に、レース編みのコースターを思わせる円形の装飾模様をちりばめている。なんの役にもたたない模様が、ここでは画面を成り立たせる大きな要因になっている。人物が漫画的になるのも、片岡球子などを見れば分かるとおり、じつは日本の絵画の、ある種の必然かもしれないと思う。

 穏当な写実ばかりではなく、「日本画」の始原(たとえば宗達光琳派)みたいなものを追求する姿勢が見えるのが、いまの道教大のおもしろいところだなあ。わたしも勉強しなくては…。


2010年3月21日(月)~26日(土)10:00~6:00(最終日~5:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A


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