次世代広告進化論、と銘打っているがむしろ進化論考だし、更に言えば広告を愛をする者のエッセーのような感じになっている。筆者は博報堂出身でサイバーエージェントの現職ディレクター。四大メディア全盛期へのノスタールジーとネットコミュニケーションが加速する現代に対する危機感がない交ぜになりながらも、広告マンの矜持を保つ姿勢には共感を覚えた(自分は業界人ではないのですが、同世代のビジネスマンとして)。
広告の凋落の原因には不況もあるが、消費者の発信力が強くなったこと、「いつかはクラウン」のような消費に対する憧れの後退、といった構造要因もあって、決して昔には戻れないことを筆者も認めている。マスメディアの発言も何らか意味でのポジショントークでしかない、とか著名人のブログ参加は編集パワーに対する逆襲、などと既存メディアには謙虚さを求めつつ、広告の重要な役割は幸せな気持ちの提供である、とか広告の役割は物語の提供、など愛着とプライドが垣間見えるところもまた面白い。
「進化論」というタイトルの中には業界の未来に対する筆者の期待が籠められているようだ。メディアの分散化が進む現代、工夫すれば面白いことは創り出せるのだと励まされた思いがした。
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次世代広告進化論 単行本 – 2010/3/19
須田 伸
(著)
広告の未来はここにある
影響力を失ったマスメディアと、「バカと暇人のもの」を超えられないウェブの間で、広告はこれからどこへ向かおうとしているのか。広告業界の裏側と新旧メディアのそれぞれの課題を知り尽くす著者が、「マス」なき時代の広告コミュニケーション戦略を説く。
「テレビCMが崩壊する」いう予言は民放各局や大手広告会社の赤字決算ですでに現実味を帯びてきている。
広告・マーケティングにも投資対効果が厳しく問われる時代、不況の影響を抜きにしても、企業は広告という行為に対してますます懐疑的になりつつある。
Webの世界では、Twitterに象徴されるのリアルタイム化で、ソーシャルメディア=消費者の声がますます強くなっている。
はたしていま、広告には何ができるのか。広告の役割はどう変わるのか。
大手広告会社からネットメディアの世界に転じた著者が「マスメディアかウェブか」という二元論を超え、現在の広告が抱える問題を多角的にあぶりだし、処方箋を与える。
『日経ビジネスオンライン』の人気連載「WEB2.0の広告学(笑)」をベースに、書き下ろしと最新のケーススタディを大幅に加味して再編集。
Chapter1 まだ広告で「騙せる」か?
Chapter2 マスメディアとネットはなぜ嫌い合うのか?
Chapter3 発言する消費者は脅威か?
Chapter4 広告の成功法則は変わったか?
Chapter5 これから広告は何をすればいいのか?
影響力を失ったマスメディアと、「バカと暇人のもの」を超えられないウェブの間で、広告はこれからどこへ向かおうとしているのか。広告業界の裏側と新旧メディアのそれぞれの課題を知り尽くす著者が、「マス」なき時代の広告コミュニケーション戦略を説く。
「テレビCMが崩壊する」いう予言は民放各局や大手広告会社の赤字決算ですでに現実味を帯びてきている。
広告・マーケティングにも投資対効果が厳しく問われる時代、不況の影響を抜きにしても、企業は広告という行為に対してますます懐疑的になりつつある。
Webの世界では、Twitterに象徴されるのリアルタイム化で、ソーシャルメディア=消費者の声がますます強くなっている。
はたしていま、広告には何ができるのか。広告の役割はどう変わるのか。
大手広告会社からネットメディアの世界に転じた著者が「マスメディアかウェブか」という二元論を超え、現在の広告が抱える問題を多角的にあぶりだし、処方箋を与える。
『日経ビジネスオンライン』の人気連載「WEB2.0の広告学(笑)」をベースに、書き下ろしと最新のケーススタディを大幅に加味して再編集。
Chapter1 まだ広告で「騙せる」か?
Chapter2 マスメディアとネットはなぜ嫌い合うのか?
Chapter3 発言する消費者は脅威か?
Chapter4 広告の成功法則は変わったか?
Chapter5 これから広告は何をすればいいのか?
- 本の長さ216ページ
- 言語日本語
- 出版社SBクリエイティブ
- 発売日2010/3/19
- 寸法13 x 1.6 x 21.1 cm
- ISBN-104797355867
- ISBN-13978-4797355864
商品の説明
レビュー
本書『次世代広告進化論』の英語サブタイトルは、「Let's Talk "New"Advertising.」です。この本をきっかけに、これからの広告・マーケティングについて、読者の方々とディスカッションをしたい、というメッセージを込めました。
本を読んで終わるのではなく、そこから具体的なトレーニングや実践なども含めて、さまざまな試みを、書籍とウェブの掛け算によって展開したいと思っております。
そのための「ベーシック・キット」として、まずは本書をぜひお手に取ってみてください。
多岐に渡る論点と私なりの処方箋を提示しています。
本書を起点に、知恵を出しあうことで、よりよい広告・マーケティングの明日をつくっていきましょう。 --著者からのコメント
本を読んで終わるのではなく、そこから具体的なトレーニングや実践なども含めて、さまざまな試みを、書籍とウェブの掛け算によって展開したいと思っております。
そのための「ベーシック・キット」として、まずは本書をぜひお手に取ってみてください。
多岐に渡る論点と私なりの処方箋を提示しています。
本書を起点に、知恵を出しあうことで、よりよい広告・マーケティングの明日をつくっていきましょう。 --著者からのコメント
著者について
須田伸
サイバーエージェント クリエイティブディレクター。1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー、コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」など数々の広告賞を受賞。1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・コンベンションに日本代表コピーライターとして出場。2000年にヤフーに転じ、コミュニケーションサービス担当プロデューサーに。2002年よりサイバーエージェントに勤務。同社の企業ブランドを「アメーバ」に一新する。著書に『時代はブログる』(アメーバブックス)、共著に『次世代広告テクノロジー』(小社)。
サイバーエージェント クリエイティブディレクター。1992年株式会社博報堂入社。CMプランナー、コピーライターとして「ACC賞」「日経広告賞」「消費者のためになった広告コンクール」など数々の広告賞を受賞。1998年カンヌ国際広告祭ヤングクリエイティブ・コンベンションに日本代表コピーライターとして出場。2000年にヤフーに転じ、コミュニケーションサービス担当プロデューサーに。2002年よりサイバーエージェントに勤務。同社の企業ブランドを「アメーバ」に一新する。著書に『時代はブログる』(アメーバブックス)、共著に『次世代広告テクノロジー』(小社)。
登録情報
- 出版社 : SBクリエイティブ (2010/3/19)
- 発売日 : 2010/3/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 216ページ
- ISBN-10 : 4797355867
- ISBN-13 : 978-4797355864
- 寸法 : 13 x 1.6 x 21.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,278,445位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 69,273位投資・金融・会社経営 (本)
- - 113,535位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年5月1日に日本でレビュー済み
まさしく、次世代の広告について俯瞰している。読者の目的やレベルによって満足、不満足があるかもしれないが、内容としては最先端で十分であると思う。
何よりも魅力なのは、各項目にそれぞれ論点と結論が付いているところが素晴らしいと思う。つまり著者の論旨が明快であり読みやすい。巻末には200字ほどで「本書のまとめ」が書かれていてさらに好感。
個人的には、次世代コミュニケーションは「広告」という呼び名はふさわしくないと思っているので、もう少し「広告」という立場から離れてもいいのではないかと思った。(この書名の本を買って言うのはおこがましいのだが)まとめ:キレ味とあと味のいい本。
何よりも魅力なのは、各項目にそれぞれ論点と結論が付いているところが素晴らしいと思う。つまり著者の論旨が明快であり読みやすい。巻末には200字ほどで「本書のまとめ」が書かれていてさらに好感。
個人的には、次世代コミュニケーションは「広告」という呼び名はふさわしくないと思っているので、もう少し「広告」という立場から離れてもいいのではないかと思った。(この書名の本を買って言うのはおこがましいのだが)まとめ:キレ味とあと味のいい本。