よく、「ケーキでできたお家に住んでみたい!」なんて言う子がいたが、私はラーメンでいっぱいのお風呂に浸かってみたい。ラーメンが好きなんだ。


そんな欲求を叶えてくれるワケではないのだが、まるで自分の夢を汲んでくれたかのような入浴剤が発売されるらしい。その名も『カップニューヨク』。

画像を見てほしい。インスタントラーメンの『チャルメラ』と、焼きそばの『一平ちゃん』を紹介したいのではない。これは入浴剤なのだ。
説明すると、パッと見は麺に見える物体が、実はスポンジ。
パッと見、調味料に見える袋には入浴剤が入っている。

なんで、こんなものを作ったのか? 発売元である「株式会社タカラトミーアーツ」の企画開発担当の佐藤さんに話を聞いた。
「だれよりも、そしてなにより私がラーメン好きだからです」
同志! 最高の公私混同である。遊びのように仕事を楽しむのが、デキる男の所以だろうか。

ちなみに、この入浴剤は明星食品から正式な許諾を受け、市販の『チャルメラ』、『一平ちゃん』にそっくりのパッケージを採用。間違って食べてはいけない。

何しろ、入浴剤はマトモ。『カップニューヨク チャルメラカップ』は、ユーカリの香り漂うピンク色のお湯に。『カップニューヨク チャルメラ袋麺』は、モミの木の香りでオレンジ色のお湯に。『カップニューヨク やきそば一平ちゃん』は、西洋ヒノキの香りでイエローのお湯にしてくれる。
食べたらこの快適なお湯を楽しめないから、気をつけたい。

ちなみに同社では、しょうゆ味の色・香りをつけた入浴剤の開発について検討した過去も。
しかし、「誤飲・誤食防止のため、あえて食べ物を喚起させないお湯の色・香りを設定しました」(担当者)とのこと。
お湯はお湯でリラックスできるものにする。そんな方向性に落ちついた。

言うまでもなく、ラーメン・シンパの私もお湯を味わってみました。試してみたのは『カップニューヨク チャルメラカップ』。ピンクのお湯になるヤツである。

まず、入浴剤をお湯に入れると、鼻にスーッとくる爽やかな香り。これがカップラーメンの調味料みたいな袋の中身を入れた途端に漂ってくるのだから、妙に意表を突かれる。そして、お湯がどピンク。覚悟はしていたが、ここまで『チャルメラ』と因果関係が無いと、普通にお湯に入ってくつろぐしかない。クタ~っとする、この時。
カラダを洗う時は、もちろん付属のスポンジを使用。
しかし、見た目が麺。ボディシャンプーをつけると、泡が麺から出てくるのだから大変。もう、深く考えるのはよそう。

この入浴剤が発売されるのは2月24日。価格は、『カップニューヨク チャルメラカップ』が420円(税込み)、『カップニューヨク チャルメラ袋麺』は367円(税込み)、『カップニューヨク やきそば一平ちゃん』は472円(税込み)。
全国の雑貨店、量販店で購入することが可能だが、売り場では本物のカップ麺売り場のごとく、段ボールに並べた状態で展開する場合も。

だが、間違えてはいけない。何度も言うが、「食べられません」。
(寺西ジャジューカ)