日本相撲協会理事選挙で立浪一門から立候補して落選した大島親方(元大関旭国)は3日、選挙が終了した1日夜に安治川親方(元幕内光法)から貴乃花親方(元横綱)へ投票したという報告を受けたことを明らかにした。安治川親方は3日午後、相撲協会に退職届を提出する見込み。

 大島親方は「そんなに気にしなくていい」と声を掛けたというが、「一門は家族と一緒だ。きずなを破れば、そこにいられなくなる」と角界の慣習である一門制度重視の考えも示した。立浪一門ではもう1人の造反者がいるが、同親方は「(公表は)本人が決めることだが、これからいづらくなる」と話した。

 安治川親方の弟弟子にあたる横綱白鵬は「親方が決断したことだが、本当にショック。自分も貴乃花親方に頑張ってほしいし、投票権があれば入れていたと思う。でも立浪一門としての考え方にも理解できる」と複雑な胸中を打ち明けた。