文藝評論家=山崎行太郎の『 毒蛇山荘日記(1)』

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記1(1) 』です。

「週刊朝日」が「検察リーク情報」を暴露。


「植草ブログ」経由で知ったのだが、現在、発売中の「週刊朝日」に次のような、検察関係者からの「リーク情報」の遣り取りを暴露する記事が掲載されているらしい。この記事によると、「小沢事件」なるものを捏造し、リーク情報をマスコミに垂れ流して、情報操作している東京地検特捜部サイドの中心人物は、大鶴基成(最高検検事)であるらしい。ちなみに大鶴は、大分県佐伯市出身(キャノンの御手洗氏もここの出身?)、鹿児島ラサール中・高卒、東大法学部卒。典型的な「学校秀才」だが、政治や財界、学問、ジャーナリズム等の世界で(表舞台)、華々しく活躍する人たちと較べると、必ずしも恵まれた人生とは言えず、ある意味では、苦労して勉強してきた割には、きわめて「地味な人生」を歩んでいると思われる。僕は、怨念と怒りに満ちた、見境のない「検察の暴走」の原因は、意外にそういうところにあるのではないか、と考える。「オウム真理教事件」の時、麻原教祖の下に集まった、東大医学部学生を初めとする「秀才学生」たちの、「こんなはずじゃなかった…」という怨念と怒りに満ちた「世直し(クーデター)」への欲望と類似のものが、その深層心理に看取されるのだが…。小さい時から、無理な「ガリ勉」ばかりしていると、もっともらしい学歴と肩書きだけは身につくが、その心の奥は複雑に屈折していくのだろう。大鶴氏も、世間をアッと言わせるような手柄を立てて、故郷に錦でも飾りたかったのだろうか。しかし、歴史には、『小沢一郎』という稀代の政治家を「嵌めた検察官僚」として、つまり「人斬り役人」として悪名を残すことになろう。ある意味では、気の毒で、哀れな人生である。



これが大鶴基成氏か?

(「週刊朝日」2/5号、P22-23)

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ところが〝小沢聴取"の直前、編集部にこんな情報が寄せられた。ニュースソースは明かせないが、東京地検特捜部の「関係者」からのリークである。


「小沢は、何があっても必ずやるよ。強硬派筆頭の大鶴(基成・最高検検事)さんは「証拠は揃った。あとは何でやるかだ」と話している。狙いはあっせん収賄だが、ダメでも政治資金規正法違反の「共犯」であげられる。脱税でだってできるからね。ただ、最後は議員辞職と引き換えに手を打つという方向も残している・・・・・」


実はこの関係者、先週も本誌にこんな情報をもたらしていた。


「いま捜査の指揮棒を振っているのは、特捜部長の佐久間(達哉)さんじゃなくて大鶴さん、大鶴さんは本気だから、弱腰の〝上〝に活入れて、石川(知裕衆院議員)逮捕にもってったんだ。石川は任意じゃウソばっか言ってたからな。週刊朝日もどうせまた検察の悪口書くんだろうけど、早めに路線変更しないと恥かくぞ。ゼネコンもベラベラ話している。石川もパクられて完オチだし。小沢も、もう完全にアウトだ。在宅でもなんでも起訴して有罪にすれば、公民権停止で、もう議員などやってられない」


この東京地検関係者によると、大阪、京都などの関西の各地検からも敏腕検事6人を呼び寄せ、さらに〝小沢立件〝に向け応援が増える可能性もあるという。法務省最高検は、こうした現場の先走りをかなり気にしているが、「もう、そんな段階ではない」(同関係者)ようだ。




「相手が民主党なんで、大鶴さんも法務大臣の指揮権発動の可能性もちゃんと視野に入れている。発動させないためにも、もっとマスコミを使って風を強く吹かせないと。場合によっては、国会に逮捕許諾請求を出させないといけないかもしれない」(同)



にわかに信じがたい話だが、現場はほとんどやる気だというのだ。キーマンは、最高検検事の大鶴氏のようである。
(中略)福島県のダム談合事件では、現場が乗り気でなかったにもかかわらず「これができるかどうかに俺の出世がかかっている」とハッパをかけたと言われ、知事だった佐藤栄佐久氏を逮捕・起訴したが、二審で検察側の主張がことごとく覆されて〝実質無罪"判決となった。ちなみに、このとき検察が頼りにしたのが今回と同じく三重の中堅ゼネコン、水谷建設元会長の証言だった。なんとも因縁めいた話だが、大鶴氏にとって〝小沢立件"は汚名返上の最後のチャンスでもある。・・・・
(「週刊朝日」2/5号、P22-23)